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一時帰国経て迎えるメジャーシーズン 渋野日向子の現在地と今後

米ツアーでの序盤戦、そして日本ツアーのスポット参戦を経て、メジャーシーズンへ。渋野日向子の『いま』と『これから』を見る。

所属 ALBA Net編集部
高桑 均 / Hitoshi Takakuwa

配信日時:2023年6月22日 11時30分

<KPMG全米女子プロゴルフ選手権 事前情報◇21日◇バルタスロールGC ローワーC(米ニュージャージー州)◇6621ヤード・パー71>

渋野日向子が米本土に戻り、今季メジャー2戦目に臨む。5月上旬の国別対抗戦「ハンファライフプラス・インターナショナルクラウン」後に帰国して、日本ツアー2戦を戦った渋野。久しぶりの米ツアー、そしてメジャーに向けて入念な調整を行い、開幕を待つ。

日本で参戦した「宮里藍サントリーレディス」から取り組むテンフィンガー、いわゆるベースボールグリップもなじんできたころだが、まだ完全ではないと話す。大会前日の水曜日は朝からインコースをラウンド。その後は練習場に向かい、夕方近くまでデータをとりながらじっくりと打ち込みを敢行した。

「結果につながるには時間がかかるかなと思います」と長いスパンで自分のものにする構えだが、「試合でやり続けることが大事」。メジャー大会という大舞台でどのような結果が出るかは、今後に向けての目安となる。今年はスイング改造にも着手し、これについても道半ば。今週、そして翌戦の「全米女子オープン」での出来が、夏以降の戦いにとって一つの指標になっていく。

渋野によれば、全米女子オープン翌週の「DANAオープン」にも出場予定。そして、1週空いてメジャー2戦を含む欧州転戦が控える。昨年は春先の優勝争いなどで早々にシードを決めたが、夏場に下降。それでも全英で優勝争いを演じるなど、徐々に持ち直した。そして米ツアー2年目となる今年。1年目の経験も生かし、ピークに持って行く方法やコンディショニングについてもプランを立てていた。

ところが先月からしばらく米ツアーを休んでいたことによって、状況は変わった。「自分がこの1年間のプランを立てていたなかで、そのプラン通りにはいけていない」と想定外だった体の不良にも見舞われた。それでも徹底した打ち込みを行えるまで回復。今週から始まる新たなスタートに、表情も明るい。

ここから始まる大事なメジャーシーズン。「いい状態で臨みたかった部分はあるけど、それができなかったのは管理不足だし、練習不足だったりする感じなので、そこはすこし後悔がありますけど、その中でやっていかないといけない」と覚悟を決めるリスタートとなる。

現在の年間ポイントランキングは55位でトップ10は一度。それでも4月までの大会で予選落ちなし。安定感に加えて、取り戻した自信と戦う姿勢。久しぶりにメジャーで躍動する渋野の姿が見られるかもしれない。(文・高桑均)

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