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河本結が“ロング全制覇” ヒントは申ジエの言葉にあり「勝負はセカンドショット」

河本結が日本ツアー勢で最上位スタート。いいプレーに繋がった申ジエの言葉とは?

所属 ALBA Net編集部
齊藤 啓介 / Keisuke Saito

配信日時:2025年5月30日 12時18分

<全米女子オープン 初日◇29日◇エリン・ヒルズGC(ウィスコンシン州)◇6829ヤード・パー72>

世界ランキング上位75人(3月24日付)の資格で出場している河本結が、7バーディ・4ボギーの「69」をマーク。日本ツアー組としては最上位の7位につけ、絶好のスタートを切った。

【写真】河本結のクラブセッティング

「全体的にすごく良かった。でも、打ってはいけないところに打ってボギーが出てしまったので、そこは反省」と初日を振り返る。納得の内容の中にも、冷静な自己分析が光った。

大会前、多くの日本勢が「難しい」と口をそろえていたコースだが、初日は意外にもスコアが伸びる展開に。首位は4アンダーで、河本もそこにしっかりついて行った。強風が吹き続けた練習ラウンドとは打って変わり、この日は穏やかなコンディション。「風がなくてラッキーでした。それに尽きる」と天候を味方につけた。

さらに、同組となったグレース・キム(オーストラリア)、ファン・ヨウミン(韓国)とのラウンドも心地が良かった。「2人ともすごく良いゴルフをしていたし、プレーもめっちゃ速かった。それが今までにない全米というか、組み合わせに恵まれたかな」。リズム良くプレーできたことも、好スコアの要因となった。

特筆すべきは、すべてのパー5でバーディを奪った点。これには、日本ツアー通算29勝を誇る申ジエ(韓国)の“ある言葉”が影響していた。

「『勝負をかけるのはセカンドショット』だって言ってたんですよ」

ジエが今年の「ワールドレディスチャンピオンシップ サロンパスカップ」で勝利を収めた際に話した一言が、河本のゴルフ脳を刺激した。

同大会では、パー5で行われたプレーオフを制したジエ。勝負を決めたのはベタピンにつけた3打目に見えるが、河本いわく、勝因はその前の“逆算されたセカンドショット”にあったという。  

“できるだけピンに寄せる”ではなく、“ピンに寄せやすい距離を残す”。その考え方を自身のプレーにも取り入れた結果、この日のパー5全制覇につながった。

さらに、「短いホール、長いホールがあるので、メリハリをつけて。ボギーは出ちゃうので、それを消せるくらいバーディを取っていく感じでプレーしています」と、難コース攻略に向けて、河本なりの方程式も出来上がりつつある。

メジャー独特の雰囲気も、厳しいセッティングも含めて「楽しんでいる」。2年連続3度目の全米女子オープン。河本結は今、そのステージに立てる喜びをかみしめながらプレーしている。(文・齊藤啓介)

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