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一時は“引退”も視野 宮里優作が『左ひざ半月板断裂』から復活へ

宮里優作が「63」のビッグスコアをマーク。大ケガからの復活を期す。

所属 ALBA Net編集部
神吉孝昌 / Takamasa Kanki

配信日時:2024年7月13日 18時47分

「63」を叩き出した宮里優作。大ケガからの復活Vを視野に入れた
「63」を叩き出した宮里優作。大ケガからの復活Vを視野に入れた (撮影:藤井孝太郎)

<長嶋茂雄INVITATIONALセガサミーカップ 3日目◇13日◇ザ・ノースカントリーゴルフクラブ(北海道)◇7096ヤード・パー71>

宮里優作が裏街道から急浮上だ。インの第1組からスタートした3日目に1イーグル・7バーディ・1ボギー「63」のビッグスコアをマーク。34位タイからトータル11アンダー・6位タイへとジャンプアップした。「とりあえずいけるところまでという感じでプレーしました」と無心のゴルフで優勝戦線に名乗り出た。

すっかり代名詞になった長尺パター【写真】

2日目の13番でトリプルボギーを叩き、一時は予選通過圏外へ。しかし、17番でチップインバーディ、18番ではイーグルを奪い決勝ラウンドに駒を進めていた。「(2日目の)14番ホールからマネジメント度外視の攻めるゴルフをやりました。狙ってイーグルを獲ったのは久しぶりかな」。44歳が無我夢中にプレーを続け、3日目の大爆発につなげた。

2017年には選手会長を務めながら賞金王をとった宮里だが、今年1月の合宿中に左足に痛みを覚え、検査をすると「左ひざ半月板断裂」と診断された。そこから一時は、歩行も困難になる状況で約1カ月半ほどゴルフができなかった。「分かるまではそこまでの痛みではなかったのですが、そこ(診断後)からは急に痛くなった。足を伸ばせなくて、ちょっと引きずる感じ」。手術はせず、再生医療で治療することを決めた。

3月の開幕戦「東建ホームメイトカップ」は欠場。「めちゃくちゃ不安でした。どうしようかなと。半月板で怪我をされた方を探して、どういう風にしたらいいかを聞いて試行錯誤をしながら…」。一時は“現役引退”も頭をかすめた。

そこから、4月下旬の日欧共催大会「ISPS HANDA 欧州・日本どっちが勝つかトーナメント!」で復帰。6月に入ってから痛みもなく歩けるようになり、「JAPAN PLAYERS CHAMPIONSHIP by サトウ食品」の最終日には「63」をマーク。ゴルフの調子も徐々に上がってきた。

首位の平田憲聖とは5打差。バーディ合戦とあって、逆転不可能なビハインドではない。「去年は最終ホールでOBを打って予選落ちをして、悔しい思いをしたので、去年のリベンジをしたいという思いしかありません。きょう上位にポンと来れたので、チャンスはチャンスですね」。大ケガからの復活を目指す44歳。最終日も無心でゴルフを続ける。(文・神吉孝昌)

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