<ANAオープン 最終日◇20日◇札幌ゴルフ倶楽部 輪厚コース(北海道)◇7006ヤード・パー72>
44歳の内藤寛太郎が、悲願の初優勝を果たした北海道での一戦。4日間でトータル25アンダーという圧巻のスコアは尾崎将司さん、岩﨑亜久竜が持つ大会記録を5打も更新した。福島県勢としての初優勝もあり、記録ずくめの勝利となった。
実は3日目からはギックリ腰による痛みに苦しみ、初Vへのプレッシャーなど様々なものと闘った最終日。「パーのホールはだいたいピンチだったので、パターが入っていなければ、いくつボギーを打っていたか分からない」と、しぶといパーセーブに加え、終盤は気持ちよくバーディを積み重ねた。15番では7メートル、16番では3メートルを沈める連続バーディ。17番パー5でも2打目をカラーまで運び楽々バーディを記録している。この踏ん張って引き寄せた初勝利を支えた14本に迫る。
4日間60台を並べたことについては、「本当にパターのおかげだと思います」とグリーン上でのパフォーマンスをいちばんの勝因に挙げる。手に握られていたのは、今年登場したオデッセイの“カメパター”で親しまれている「TRTL(タートル) Square 2 Square」だ。特徴はシャフトがヘッドの重心位置に装着されていること。最新の『ゼロトルク』性能が、シャフトの回転やブレを抑える効果がある。
内藤は8月の「Sansan KBCオーガスタ」から使用を開始。「自信を持ってストロークできていなかったから、手を使って引っ掛けることが多かったんですけど、今はそれがなくなりました」とそこでいきなり今季初トップ10入り。悩み解消に繋がり、優勝にこぎつけた。
テレビ解説を務めた田中秀道、ラウンドリポーターとして内藤のプレーを間近で見ていた佐藤信人もパッティングを絶賛。特に、サンデーバックナインに入ってからもしっかりとしたインパクトときれいな転がりには、何度も言及するほどだった。
「ヘッドの座りが良く、アドレスがしっかりと決まるようになった。ラインによって変えてしまっていたボールの位置も決まりやすくなった。転がりも安定して良くなり、プレッシャーのかかる場面でも、しっかりとイメージがしやすくなった」と早くも手放せない1本になっている。ちなみに、『TRTL』シリーズとしてはツアー初優勝。内藤の優勝でますます脚光を浴びそうだ。
パッティング改善が大きく貢献したわけだが、ショット全般も安定感が光るからこその勝利。「若い選手は飛びますから」と会見では嘆き節もこぼれたが、年齢を重ねたからこその安定感が光る。ドライバーはタイトリストの『GTS2』を使用し、そこにフジクラの『ベンタス ブラック』を挿している。
このシャフトは以前も使用していたが、フジクラの飯田浩冶氏によれば、「今年の開幕戦から使用しています。フィーリングが良く、また使い始めたという経緯です。動きが少ないほうがヘッドの位置がわかりやすいとのことで、重めでしっかりしたモデルを好む選手です」と、難コースの輪厚攻略に一役買った。
アイアンは『プロトコンセプト』の未発表モデルを5番からバッグに入れる。NEW プロトタイプとのことで、現在はまだ開発段階だという。腰痛の影響もありながら、終盤のプレーではソリッドなアイアンショットでバーディチャンスをつくるなど、確かな手ごたえを感じているようだ。
若手が台頭し、海外に挑戦する選手も増えているなかで、遅咲きのベテランが大会を盛り上げた。
【内藤寛太郎の優勝セッティング】
1W: タイトリスト GTS2(9度/フジクラ ベンタス ブラック 6X)
3W(HL),7W:テーラーメイド Qi10(16.5度,21度/TourAD VF 8X)
9W:テーラーメイド Qi35(24度/フジクラ ベンタス ブラック 9X)
5I~PW:プロトコンセプト NEW プロトタイプ(N.S.PRO プロトタイプ XS)
47,55,60度:ジューシー tTウェッジ(N.S.PRO プロトタイプ XS)
PT:オデッセイ TRTL Square 2 Square
BALL:タイトリスト プロV1x