ブリヂストンは今年9月、新しいウェッジ『バイティングスピン2』を発売する。このニューモデルを、試打経験豊富な海老原秀聡プロに試打してもらった。
今回打ったのは『バイティングスピン2』のロフト58度。バンス角8度の「Mグラインド」とバンス角12度の「Aグラインド」の2種類だ。1発打つなり海老原プロは、フィーリングの良さを絶賛。
「フェースにボールが食いつく感じが強くて、フェースに球が乗ってくれます。これはすごく心地いいし、実際スピンもかなりかかっていて高性能ですね。顔はリーディングエッジが少し直線的でスクエア感があり、ターゲットに真っすぐ構えやすい。ソールグラインドのバリエーションもあるので、プロからアマチュアまで幅広く使えるウェッジだと思います」(海老原プロ)
さらにそれぞれのソールの特徴については、「Mグラインド」はマニュアル的で中・上級者向けなのに対し、「Aグラインド」はバンスの効きがよく打ち込んでも刺さらないと話す。
「『Mグラインド』はフェースが開きやすく、バンスがジャマにならないのに適度に効いてくれて絶妙。スピンをかけにいくこともできるし、少しハンドファーストに打っても刺さりません。万能型のソールだと思います。対して『Aグラインド』は12度という数字以上にバンスしっかり効きます。打ち込んでも全然刺さらないので、ボールを右に置いてぶつけて打っても大丈夫。少し低めに出て直進性の高い球を打ちやすいと思います」(海老原プロ)
『バイティングスピン2』の大きな特徴の1つは、新たに採用された「バイティングフェース」にある。海老原プロも「フェースにボールが乗る」と評したが、実はドライコンディションでスピンがかかり打感がいいというだけでなく、バッドコンディションで大きな効果を発揮するというのだ。
ラフや濡れたライなどでは、芝や水などがフェースとボールの間に挟まることでスピン量の低下が起こりやすいが、フェースの溝やミーリングはそれらがインパクトに与える影響を抑えてくれる。車のタイヤの溝と同じような効果だ。
『バイティングスピン2』の「バイティングフェース」は、1本1本の溝が前モデルよりも幅が狭めで深くなるとともに、本数も4本増えて19本に増加。さらにフェースミーリングや表面仕上げが高い排水効果を発揮することで、濡れたライやラフでもドライなフェアウェイと比べてスピン量の低下を抑えてくれる。
そこでその効果を確認するために、フェースとボールに霧吹きで水をかけた状態で打ち比べるテストを行った。すると、約45ヤードのアプローチ3球の平均値において、ドライのフェアウェイから8,395rpmだったスピン量が、ウェットコンディションでは7,833rpmとなった。これは実に93%以上のスピン維持率だ。
もちろん完全に同じとはならないものの、ボールの飛び姿、落ち方を見ても「スピンが入っている」と感じられる状態で、狙ったピン付近にボールが止まる。この結果には海老原プロも驚いたという。
「霧吹きで水をかけて打っても、ドライ状態の9割以上もスピンが残りました。ライが悪くてもスピンがかかるのは、ウェッジとしては本当に心強い。雨の日や朝露のライでは意図せずにスピンがほどけてミスになることもあり『ちゃんとスピンがかかってくれるかな』と心配になるのですが、この『バイティングフェース』なら安心です。このフェースは本当にすごいですね」(海老原)
コースでは、必ずしもいいライからアプローチできるとは限らない。だからこそフェースとソールの機能によって悪いライを苦にせず打てる『バイティングスピン2』は、非常に実戦的なウェッジと言えるだろう。