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強風のなか「パーフェクトに近いゴルフ」 耐えて伸ばした古江彩佳がネリー・コルダとの最終日最終組入り

古江彩佳はボギーフリーの「69」をマーク。4打差2位で最終日へと向かう。

所属 ALBA Net編集部
間宮 輝憲 / Terunori Mamiya

配信日時:2024年1月28日 08時42分

<LPGAドライブオン選手権 3日目◇27日◇ブレーデントンCC(フロリダ州)◇6557ヤード・パー71>

「スタートする前から風が強いのは分かっていた。イーブンであがればいい、アンダーで回れるとは思わない。そんな想定でした」

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そう警戒するほどの強風が吹いたコースを、古江彩佳は2つのバーディとボギーなしで回り、“想定外”の2アンダーで18番グリーンをおりた。耐える場面は耐え、チャンスを確実にものにする―。そんな古江らしいゴルフが光った。

バーディを奪ったのは、前半と後半で1つずつ。最初はこの日517ヤードに設定されたパー5の8番だった。「届くホールなので、なんとか取りたい」。その気持ちで果敢に2オンを狙い、それを実らせた。そして後半は2打目を8番アイアンで2メートルにつけた13番パー4。風の計算もうまくいき、「チャンスについたところでは取れたかな」という手ごたえが残る。

ただ、決して“安心の道中”というわけではなかった。何度もピンチも訪れたが、その都度、乗り越える、そんな一日だ。11番のパー3では、ティショットがグリーン左奥のバンカーにはまった。カップに向かって下っていく嫌なアプローチが残ったが、「よく考えたらアゲンストの風だし、大丈夫かなと思った」とこれをピタリと寄せた。

13番で伸ばした後の14番パー4も、池がある左サイドに切られたバンカー越えのピンを狙った結果、狙い通りとはいかず二段グリーンの段下からの長いパットを残した。「いいラインには出たけど、横風だけなのかフォローなのかアゲンストなのかが難しかった分、距離感がつかめず、パターが大変なところに行きました」。だがここもパーパットを2メートル残しながら、何事もなかったかのように冷静に沈めた。

難コンディションのなか、こういうピンチを切り抜けながらのボギーフリーだっただけに、大きな価値がある。「パーフェクトに近いゴルフがきょうはできたかなと思います」と自己評価も高い。

トータル9アンダーの2位タイで3日目を終え、最終日最終組の座を射止めた。先週に続く優勝争い。これには「シーズン始めから上位争いを続けているのはすごくいい。ワクワクしています」と気持ちも高まる。

首位でプレーしていたネリー・コルダ(米国)が、終盤の17番でイーグル、さらに18番をバーディで締めくくったことでその差は4打に広がった。だが、ただでさえ風が吹くコースとあって、何が起こるかは分からない。この日一組後ろのネリーがいた組からは、特に終盤、大きな歓声が轟いていた。あすは、そのネリーと、古江と並ぶ2位のメーガン・カンという2人の米国人プレーヤーと同組でプレーする。特にネリーは地元ブレーデントン出身とあって、“完全アウェー”は避けられない。

「集中するだけ。団子の状態(2位以下のグループ)から抜けられるのがベストだと思うし、そこを目指しながら、上を見て頑張りたい」。母国の勝利を期待する大ギャラリーの前で、“日本の古江彩佳”の強さを見せてもらいたい。(文・間宮輝憲)

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