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「大丈夫! 思い切っていきな!」 攻める“妹”馬場咲希&カバーする“姉”吉田優利は息ぴったり

渋野日向子と勝みなみの『H&M』は、苦しい初日を終え、お互いが反省の言葉を並べた。

所属 ALBA Net編集部
笠井 あかり / Akari Kasai

配信日時:2025年6月27日 08時15分

<ダウ選手権 初日◇26日◇ミッドランドCC(ミシガン州)◇6287ヤード・パー70>

初日は1つのボールを交互に打つオルタネート方式で、出だし10番のティショットは馬場咲希が担当。力強く振った球が右ラフに入ると、肩を落とし表情がこわばったのが、ロープ外にも伝わってきた。

【写真】吉田優利と馬場咲希ペアは躍動のハイタッチ

「最初の方、震えるくらい緊張した。それに声を掛けてくれて、だんだん力が抜けていった。すごく助けてもらいました」。吉田優利とのタッグで、コースを歩く姿はまるで姉と妹のよう。最後まで息の合ったプレーを続け、5バーディ・2ボギーの「67」で回り、首位と1打差の2位で滑り出した。

「大丈夫だから! 私が全部やるから思い切っていきな!」。これが吉田が馬場にかけた言葉。「とりあえず(馬場は)行く係。わたしはそういうゴルフを見るのが好き。私はカバー係で頑張りました」。とことん攻める妹を、姉が広く丁寧に拾っていく。これがチーム『Sakyurity』(サキュリティ)のスタイルだ。

冒頭の10番ではラフから吉田がしっかりとグリーンに乗せてパー発進。13番で馬場がパットを決めると、そこから3連続でバーディを奪った。18番は馬場のティショットが池ギリギリになったが、これを吉田がロブショットでチップイン。「パターを持って待ってる時も、優利さんだったら近くに寄せてくれるだろうなって思っていた。入って、観客みたいにリアクションして、めっちゃ興奮しました(笑)」。妹がピンを果敢に攻められるのも、小技巧者の姉がそばにいてくれるからこそだ。

姉も、妹の攻めに驚嘆する。「自分だったらワンピン右に打つところをしっかりピン筋で狙ってくれる。見ていて“この気持ちに応えてあげたい!”っていうショットになります」。それぞれのスタイルがかみ合った初日。「すごく相性がいいと思う。いいとこ取りができました」と笑顔で振り返る。

オーバーパーもちらつく、難しいとされるオルターネート方式で3アンダー。好発進には胸を張る。2日目はそれぞれがプレーして良い方のスコアを採用するフォーボール方式。「自分のいいところを発揮しつつ、スコアもかみ合えばいいなと思う」と吉田は見据えている。

その一方で、妹にとっては姉の手助けがなくなってしまうが…。 「きょうと違って、(ショットを)曲げた後に打つのも自分。お互いのプレーを見ながら攻め方を変えたりすることもあるのかな。柔軟に対応できるように頑張りたい」。変わらず、手を取り合って力を尽くす。(文・笠井あかり)

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