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10、19年全米OP出場者に直撃 ペブルビーチの印象は? 石川遼が気になる8番パー4の攻め

女子メジャーとして初めての開催となるペブルビーチGLでの「全米女子オープン」。これまでに「全米オープン」は過去6度行われている。そこで、ペブルビーチGLを経験している男子選手たちに話を聞いた。

所属 ALBA Net編集部
ALBA Net編集部 / ALBA Net

配信日時:2023年7月6日 15時00分

左上から時計回りに、石川遼、堀川未来夢、市原弘大、今平周吾。4人ともペブルビーチGLでの全米オープンを経験している
左上から時計回りに、石川遼、堀川未来夢、市原弘大、今平周吾。4人ともペブルビーチGLでの全米オープンを経験している (撮影:福田文平)

<全米女子オープン 事前情報◇5日◇ペブルビーチGL(米カリフォルニア州)◇6509ヤード・パー72>
 
女子メジャーとして初めての開催となるペブルビーチGLでの「全米女子オープン」。これまでに「全米オープン」は過去6度行われており、2010年開催時には石川遼が予選を突破して日本勢最高の33位タイ。しかも、石川は同年の「AT&Tペブルビーチ・ナショナル・プロアマ」にも出場した。19年には松山英樹が21位タイに入ったほか、堀川未来夢、今平周吾、市原弘大の3選手も出場している。そこで石川、堀川、今平、市原の4人にペブルビーチGLの印象を聞いた。

セカンドから崖越えとなる8番パー4【19年全米OPフォトギャラリー】

■グリーンは午後になると難易度が上がる!?
 
USGAのセッティングということもあり、10年の全米オープンは優勝スコアがトータルイーブンパー、19年は2桁アンダーパーが2人だけと、伸ばし合いにはなっていない。10年は7040ヤードのパー71、19年は7075ヤードのパー71で距離はそこまで長くなかったが、スコアが伸びなかった要因に「グリーンの目が強くて癖があるイメージ」と今平。さらに「上がっていく方に向かって上りの傾斜が強いので、横からはすごく切れる」と話す。
 
グリーンについては市原も「ポアナなので午後になるとどっちに行くかわからない」、石川も「午後スタートだとグリーンがポアナでボコボコになる。いまはスパイクマークを直せるからだいぶましになったと思います」と、ポアナ芝のグリーンに苦しんだ。ちなみに、スパイクマークの傷は19年のルール改正で無罰で直せるようになったが、石川がプレーした10年は2罰打が課せられていた。
 
今回、日本勢は過去最多の22人が出場するが、初日は勝みなみ、渋野日向子、山下美夢有、古江彩佳、西郷真央、岩井姉妹らが午後スタートとなる。グリーン上でのパフォーマンスが2日目以降のプランにも影響しそうだ。
 
■風次第で違うコースに変貌
 
そして、選手たちのスコアを左右しそうなのは、やはり風だろう。堀川は「すごく景色もいいし、自然と戦うような感じです。崖があったり、海の風があったり、海沿いにゴルフ場を作ったという感じですね」と、18ホールの約半分は海に面している。「僕のときは風がけっこう吹きました」(石川)、「風次第で違うコースに変わる」(市原)、「風とグリーン周りが難しい」(今平)と他の3人も口をそろえる。
 
続けて堀川は「風がどのくらい影響するのかを計算するのは難しかった。自分がやってきた風の影響度よりも強いので、どうしても最後はピンから離れていくような球になる。もっと風の読み方をしっかりすれば良かった」と話す。風の強さを読み間違えれば、フェアウェイキープやパーオンができないだけでなく、崖下にボールが消えてしまうことも。「今までで一番疲れたラウンドでした。本当に疲れました」と石川がいうように、かなり神経をすり減らす戦いとなる。
 
コース攻略には「ラフとか芝がけっこう難しくてねちっこかったりするので、ティショットから丁寧にやらないといけない。風がアゲインストだと距離が長く感じたり、いろんな顔が出てくるコース。ただ飛べばいいわけでもないし、総合力がないとダメ。ピンにしっかり打っていけばチャンスになるし、逃げちゃうと逆に難しくなったりもする」と市原は感じた。
 
■8番パー4のセカンドはUTで崖越え
 
男子と女子で距離の設定やラフの長さが違うが、石川は「8番は女子って大丈夫なのかな」と気になっている。8番ホールはティショットを崖の手前に刻んで、そこから崖越えのセカンドを打っていくパー4だ。
 
「男子で後ろからだとティショットは240、250ヤードで止めないと崖に落ちてしまう。崖の一番先から160ヤードはあったと思うんです。そんなに崖ギリギリまで打てないから、セカンドは180~200ヤードくらい打っていくことになる」。ティを前に出したとしても、セカンドで残る距離は男子も女子も変わらない。同じ200ヤードでも男子と女子では持つ番手も難易度も大きく違う。それが石川が気になっている理由だ。
 
現地のプロキャディに聞くと、ティショットは3番ウッドで崖の手前に運び、セカンドはグリーンのフロントエッジまで160ヤード残る模様。ピンまでの距離を打つなら、ユーティリティやフェアウェイウッドも選択肢に入ってくる。ティショットがラフに入った場合は、無理にグリーンを狙わずに左のフェアウェイに刻むこともあるだろう。
 
また、8番の1つ前の7番ホールは、107ヤードの打ち下ろしのパー3となっている。「この時期だと多分、7番はフォローになるんじゃないかと思う。フォローだったら完全にウェッジですね。でも雨が降ってアゲインストになると、100ヤードちょっとでも8番アイアンとか7番アイアン、6番アイアンもある」(石川)。風によって持つクラブが4番手も5番手も変わる難関コースに、過去最多となる22人の日本勢が挑んでいく。

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