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ソン・ヨンハン、「宮本勝昌さんのパターを見て作った」“空洞”中尺で4日連続『30』切り【勝者のギア】

「Sansan KBCオーガスタ」で7年ぶりとなるツアー2勝目を挙げたソン・ヨンハンの14本を見てみよう。

所属 ALBA Net
下村 耕平 / Kohei Shimomura

配信日時:2023年8月29日 13時52分

ヘッドに空洞がある中尺パターで難しいコーライグリーンを攻略
ヘッドに空洞がある中尺パターで難しいコーライグリーンを攻略 (撮影:ALBA)
ドライバーはピン『G430 LST』
ドライバーのフェース面
ドライバーはロフトを1度寝かせて、11.5度にしている
ドライバーのシャフトは『Diamana D-LIMITED 60X』の45インチ
グリップはゴルフプライドの『MCC ホワイト』
フェアウェイウッドはピン『G430 MAX』の3番と5番を入れている
3番ウッドはロフトを1度立てて14度に
3番ウッドのフェース面
ユーティリティは2本。ピン『G430』の4番と5番で、ロフトはそれぞれ1度ずつ立てている
4番ユーティリティの顔
4番ユーティリティのフェース面
ユーティリティのシャフトは『Tour AD HY-95X』
アイアンはピン『230』
7番アイアンのフェース面
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ドライバーはピン『G430 LST』 (撮影:ALBA)

<Sansan KBCオーガスタゴルフトーナメント 最終日◇27日◇芥屋ゴルフ倶楽部(福岡県)◇7216ヤード・パー72>
 
2016年の「SMBCシンガポールオープン」以来、7年ぶりとなるツアー2勝目を飾ったソン・ヨンハン(韓国)。昨年まではフェードだったが、ドローに球筋を変えてショットの精度が向上した。現在パーオン率は1位(76.2%)となっている。それに加え、「ミズノオープン」から投入した“空洞”中尺パターがハマり、4日間連続でパット数は「30」を下回った。そんなヨンハンの優勝を支えた14本を見ていこう。

ツアープロでは珍しい!? ソン・ヨンハンが使う“空洞”中尺パター【写真】

ドライバーからパターまで用品契約を結ぶピンのクラブを使う。球筋をドローに変えて、キャリーが出るようになり、昨年までユーティリティは3番と4番の2本の組み合わせだったが、いまは飛びすぎないように4番と5番にチェンジ。それぞれのロフト表記は22度と26度だが、ロフト調整機能で21度と25度にロフトを1度ずつ立てている。反対に飛距離が必要な3番、5番ウッドはロフトを1度ずつ立てて14度と17度にしている。

ウェッジはピン『GLIDE 4.0』の52度と58度
58度のウェッジ
58度のソール後方は削り落とされている
トゥ側も落とされている
バンスは山型になっている
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ウェッジはピン『GLIDE 4.0』の52度と58度 (撮影:ALBA)

また、今年は「バンカーショットが良くなかった」と、58度のウェッジで様々なバンスをテスト。もともと難しいライからでもやさしく打てるワイドソールを使っていたが、いまはスピンが入りやすいスタンダードソールに換え、トゥ側からソール後方にかけて削り落としたものを使用している。
 
「先週、韓国で練習していたときに、仲のいい先輩にバンカーショットを教えてもらったら良くなったんです。13番パー5では4日間で3回バンカーに入れたんですけど、全部バーディだった。バンスの問題じゃなかったんです(笑)。ピンのスタッフにも『自分の問題でした』と言いました」

パターは『ピン 2021 FETCH』
ヘッドの真ん中には空洞があり、周辺に重量を配分している
上から見たときのデザインはシンプル
パターのフェース面
スーパーストロークの中尺用グリップを装着
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パターは『ピン 2021 FETCH』 (撮影:ALBA)

そして、4日間で1つのイーグルと、25個のバーディを沈めたパターは、『ピン 2021 FETCH』。開幕から4試合はピン型だったが、「ショットの調子が良くて、ずっとパターがダメだった」と、5月のミズノオープンからオートマチックにストロークできる、このマレット型を投入した。
 
「ピンのスタッフさんに『これをテストしてみたら?』と言われて使っています。今週はグリーンが難しいはずなのに、金曜日(2日目)は入りすぎた。きのう(3日目)は入らなかったんですけど、また今日(最終日)入って、本当にピンのスタッフのシンジさんにありがとうと言いたいです。いいパターを教えてもらった」
 
大会4日間のパット数は初日「28」、2日目「24」、3日目「29」、最終日「28」といずれも30切り。特に2日目はチャンスをことごとく沈め、9バーディ・1ボギーの「64」を記録した。
 
ヨンハンが名前を挙げて感謝を伝えたピンのツアー担当・穂積真嗣氏に話を聞くと、「2層のインサートで打感がいいのが特徴です。マレット型でもフェース幅が短く操作性が高い。ヘッドが空洞になっていて、周辺に重量を配分しているので、慣性モーメントが高く、ミスに強くてやさしいパターです」と教えてくれた。

宮本勝昌が中尺パターを使うきっかけに

宮本勝昌が中尺パターを使うきっかけに (撮影:米山聡明)

マレット型に換えたタイミングで、シャフトも34インチから36インチへ中尺化した。長くするとヘッドが利きすぎてしまうため、グリップ側には80グラムのオモリを入れて、振りやすくしている。
 
中尺を使うきっかけは「宮本さん」とヨンハン。レギュラーツアーとシニアツアーを掛け持ちして、2週前の「ファンケルクラシック」でシニア初優勝を遂げた宮本勝昌も5年前から36インチの中尺パターを使っている。「ヘッドがちょっといかなくて、右に行くことが多かった。僕の友達のトッド・ペクが宮本さんを真似て、中尺パターを作ったら良くなって、それで僕も換えました」とヨンハンは話す。
 
ヨンハンはこの“空洞”中尺パターに換えてから、9試合に出場して予選落ちなし。優勝1回、2位1回を含む7試合でトップ15入りを果たしている。昨年は23試合に出場して、11試合の予選通過で賞金ランキング51位だったが、今年は現在7位。16年の4位を上回るキャリア最高成績が見えてきた。
 
【宋永漢の優勝クラブセッティング】
1W:ピン G430 LST(11.5度/Diamana D-LIMITED 60X、45インチ)
3,5W:ピン G430 MAX(14,17度/Diamana D-LIMITED 70X,80X)
4,5U:ピン G430(21,25度/Tour AD HY-95X)
5I~W:ピン i230(KBS TOUR 130X)
52,58度:ピン GLIDE 4.0(52S,58S/KBS TOUR 130X)
PT:ピン 2021 FETCH(36インチ)
BALL:タイトリスト PRO V1

ボールはタイトリスト『PRO V1』を使用

ボールはタイトリスト『PRO V1』を使用 (撮影:ALBA)

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