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2時間半の中断の末に順延決定 最大の“被害者”は帰りの電車が止まったギャラリー

約2時間半の中断の末に、サスペンデッドが決定。最大の被害者は1500人のギャラリーか。

所属 ライター
臼杵孝志 / Takashi Usuki

配信日時:2024年8月31日 14時16分

長い中断の結果…ギャラリーが“被害”にあうことになった
長い中断の結果…ギャラリーが“被害”にあうことになった (撮影:鈴木祥)

<ゴルフ5レディス 2日目◇31日◇ゴルフ5カントリーみずなみコース(岐阜県)◇6559ヤード・パー72>

雨のため第2ラウンドの競技開始が1時間遅れとなり、午前9時34分に雷雲接近のために中断した。その後、3度の再開予定のアナウンスがあったが、そのたびに延期となった。雨は朝から断続的に降り続け、大雨となる時間帯も。台風10号の影響で数日前からたっぷりと水分を含んだコースは、あっという間に水浸しとなり、池のような状態となるグリーンもあった。

グリーンが水たまりに…【写真】

結局、競技は午後0時5分に降雨によるコースコンディション不良のためにサスペンデッドとなり、36ホールに短縮されることが決定。再開の見込みが立たない天候の中、いたずらに時間が経過した感は否めない。

もっと早い時間に判断はできなかったのか。日本女子プロゴルフ協会(JLPGA)の担当理事、寺沢範美副会長は「54ホールの競技完遂を目指し、話し合いを進めていた」と説明したが、この日競技をスタートさせたことで、同じく雷雨予報の最終日は36ホールでの競技成立を目指すしかなくなった。

第2ラウンドをスタートできたのは出場選手108人中の約半数。仮にこの日、1組もスタートしていなければ最終日を9ホールに短縮し、ワンウェイで全組を回らせる27ホール決着の選択肢も残されていたことになる。

この日訪れた約1500人の観客の移動手段となるギャラリーバスは今回、JR中央本線の瑞浪駅から発着しているが、競技が中断している間に中央線は瑞浪駅のある多治見-釜戸間で上下線とも運転を見合わせ、ギャラリーは駅で立ち往生することとなった。早めの決定が出されていれば、そういう事態も回避できたかもしれない。天候に人知は及ばない。だが、対策を施すことはできたはずだ。

寺沢副会長は「そこまで配慮できなかった。考えが甘かったと言わざるを得ない」と陳謝した。中断からサスペンデッドの決定まで約2時間半。ゴルフのトーナメントでは決して長い時間ではないが、一番の“被害者”は雨の中で待たされ、帰りの電車も待たされたギャラリーだったことは間違いない。(文・臼杵孝志)

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