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初優勝を狙うプロ2年目の菅楓華が2度目の首位スタート “総替え”の新クラブも好スコアをアシスト

菅楓華が開幕戦で単独首位発進を決めた。

所属 ライター
臼杵孝志 / Takashi Usuki

配信日時:2025年3月7日 08時30分

菅楓華が開幕戦で最高のスタートを切った
菅楓華が開幕戦で最高のスタートを切った (撮影:福田文平)

<ダイキンオーキッドレディス 初日◇6日◇琉球ゴルフ倶楽部(沖縄県)◇6610ヤード・パー72>

冬に戻ったかのような荒天に、今季開幕戦の初日のスコアも乱れに乱れた。出場108選手の平均ストロークは『76.1296』。ホール・バイ・ホールの記録が残る1990年以降のこの大会の初日では、5番目に悪い荒れた一日に、プロ2年目の菅楓華が会心のスタートを切った。

【写真】これが菅楓華の開幕セッティングだ!

「ドライバーショットはそこまで安心できる内容じゃなかったけど、2打目以降がすごくよかったので、このスコアにつながったのかなと思う。久しぶりの試合で、緊張したし、コースも初めて。何もわからない状態だったけど、それが逆に良かったのかな」

インから出て、前半を3バーディ・1ボギーで折り返し、後半はボギーなしの2バーディ。10番はピン奥5メートルを沈めるバーディで滑り出し、パー5の18番は残り80ヤードの3打目をピン奥1メートルにつけた。アウトは6メートルをねじ込んだ1番と、9番アイアンのティショットをピンそば1メートルに乗せたパー3の8番でスコアを伸ばした。

オフは福岡で西武ライオンズのエース、今井達也らプロ野球選手たちが行った合同合宿に参加する機会に恵まれた。ソフトボール女子の五輪金メダリスト、上野由岐子も参加した夢のような3日間。競技は異なるが、体が資本のアスリートたちから「けがをしないトレーニングだったり、自分に合う体の動かし方などを学びました」という、たくさんの“お土産”を手に自宅のある宮崎に帰ってきた。地元ではトレーニング中心のメニューでサイズアップ。体重は5キロ増の66キロと理想の体をつくり上げた。

飛躍を期す2年目に向けて、住友ゴム工業と契約するクラブも一新した。ウッド、アイアン、ウェッジは3番ウッドを除いて総替え。ドライバーは『スリクソンZXi TR』、3本のユーティリティは『スリクソン ZXi』、アイアンは『スリクソン ZXi5』にチェンジし、48、54、58度のウェッジは『クリーブランド RTZ』に。すべて最新モデルをバッグに入れた。

首位に立つのは昨年9月の「住友生命Vitalityレディス」初日以来、2度目。前回は2位で迎えた最終日に「75」を叩き、8位に終わって悔し涙が止まらなかった。「あのときは相手のプレーばかりを見て、自分のプレーに集中できなかった。同じことにならないように頑張りたいです」。

合同合宿では42歳の現役レジェンド、上野由岐子に金言も授かった。「練習から緊張感を持たないと試合でもできないよ」。ピンチの場面でのメンタルについて質問したときだった。「グサッときました」。5月17日が20歳の誕生日。「10代のうちに初優勝したいんです」。緊迫した優勝争いの場面が訪れても、今度は大丈夫。ひと回り成長したプロ2年目に大きなチャンスが巡ってきた。(文・臼杵孝志)

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