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アイアン4本、ウェッジ5本 石川遼が飛距離の階段に“あえて”ギャップを作った理由【勝者のギア】

アイアン4本、ウェッジ5本 石川遼が飛距離の階段に“あえて”ギャップを作った理由【勝者のギア】

配信日時:2022年11月15日 15時30分

三井住友VISA太平洋マスターズ」でのフルショットの番手別キャリーを本人に聞いてみると、他の選手との違いがわかる。( )内には上の番手との飛距離差を入れた。

【石川遼の番手別キャリー】
1W:288ヤード
3W:265ヤード(23ヤード)
3U:243ヤード(22ヤード)
4U:226ヤード(17ヤード)
5I:208ヤード(18ヤード)
6I:197ヤード(11ヤード)
7I:180ヤード(17ヤード)
8I:163ヤード(17ヤード)
43度:146ヤード(17ヤード)
48度:135ヤード(11ヤード)
52度:122ヤード(13ヤード)
56度:109ヤード(13ヤード)
60度:97ヤード(12ヤード)

狙うというよりも飛ばしていくウッド系の飛距離差が開いているのは、他の選手と同じ。ただ、通常はアイアンの上のほうの飛距離の階段は10ヤードくらいで、ショートアイアンからウェッジになるにつれて15ヤードくらいに開いていく選手が多いところを、石川はまったくの逆。ユーティリティから43度までは、17〜18ヤードのギャップができ、ウェッジ5本の間は11〜13ヤードと狭くなる。石川だけの変則的なクラブセッティングといってもいい。

■5本のウェッジでピンをアタックする

本人は「8番アイアンと43度の間をあえて空けている」と表現する。「8番アイアンで打っていく幅を持たせ、8番では攻められないかなと諦めて、43度から下でピンをアタックできるように43度を飛ばなくしている」。8番アイアンより上のクラブで、番手のちょうど間の距離が残ったら無理にピンは狙わない。でも43度から下はピンを積極的に狙っていくクラブと完全に分けているのだ。

かといって、アイアンで番手の間の距離が残っても完全に諦めるわけではない。『フル、フル3、10-10、10-3、等速』と5つのスイングを使い分けることでカバー。「特に8番アイアンはフォローを3時で止める『フル3』で打ったり、10時10分の振り幅で打つ『10-10』で打ったりと仕事が増えます。まだ飛びすぎたりすることもあって、力感が安定するのにはもう少し時間がかかるかな」と課題も残す。

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