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アイアンのトップで大事なのは「体の捻転」よりも「ヘッドの高さ」だった! 壁から20cm離れてスイングできればOK【四の五の言わず振り氣れ】

2024年でツアーから撤退した上田桃子や今年プロテストに合格した藤本愛菜、千田萌花が在籍している「チーム辻村」を率いるプロコーチの辻村明志氏。アイアンの名手は高いトップを作るから、ミート率が上がるという。その真相を聞いた。

所属 ALBA Net編集部
ALBA Net編集部 / ALBA Net

配信日時:2026年3月13日 12時00分

ショットメーカー佐久間も高いトップを作ってアイアンを打つ
ショットメーカー佐久間も高いトップを作ってアイアンを打つ

2024年でツアーから撤退した上田桃子や今年プロテストに合格した藤本愛菜、千田萌花が在籍している「チーム辻村」を率いるプロコーチの辻村明志氏。アイアンの名手は高いトップを作るから、ミート率が上がるという。その真相を聞いた。

【連続写真】確かに! 高いトップから、真下に振り下ろす、佐久間のアイアンスイング

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練習場でよく見かけるのが、トップの切り返しで手元を下げ、クラブを寝かそうとするシャローイングです。少し前に流行した影響でしょう。こうした動きをスイングに取り入れるトッププロも少なくありません。練習場では顔見知りになったお客さんから、「もっとクラブを寝かした方がいいですかね?」と、ボクが質問されることもしばしばです。

シャローイングそのものを否定するつもりはありませんが、こうした質問にほとんどの場合、ボクが答えるのは、「トップはもっと高くした方がゴルフは簡単ですよ」というものです。

理由はいたって簡単。正しいシャローイングをするには、それなりの体力とトレーニングが求められるからです。つまり多くのアマチュアはクラブを寝かしたくとも、寝かせるだけの準備ができていないのです。

トッププロにも読者の皆さんにも、この地球上で等しく働いている力とはなんでしょう? それは重力です。ならば、この力を最大限に活用しない手はありません。位置エネルギーは、高ければ高いほど大きくなります。ならばトップは低いより高い方が、インパクトでのエネルギーが大きくなるのは自明の理です。

ちなみに重力を一文字にすると、「動」となります。究極のスイングとは、「自分で動かすものではなく勝手に動くもの」と考えていますが、そのためには重力を最大限に使うこともひとつの方法ではないでしょうか。

確かに高いトップは、最近のスイング理論においてトレンドではないかもしれません。しかし、日本のトッププロを例に挙げても、永久シードの倉本昌弘プロ、メジャー王者の井戸木鴻樹プロ、アイアンの名手の湯原信光プロ、女子では米ツアーの賞金女王にもなった岡本綾子プロなどがいます。共通するのはボールストライカーだということです。スタッツを見るとフェアウェイキープ率、パーオン率の高さには目を見張るものがあります。

脅威のパーオン率を誇った湯原プロと、かつてお話をする機会がありました。その時の会話でボクが今でも覚えているのが、「アイアンはトップの捻転の深さよりヘッドの高さ」という金言でした。深い捻転差を作ろうとするほど、オーバースイングになってヘッドが低くなり、インパクトで上から打てなくなります。ヘッドが一番高い位置から重力を利用して、パワーを解放する方が効率的に振れるし、スピンのかかった高弾道の球が打てるのです。ヘッドが低いトップだと、球が上がらないし、きれいな打音が出ません。

体力のない女子選手を教えることが多いせいもあるでしょうが、ボクはなるべくヘッドの位置が高くなるよう注意深く見るようにしています。なるべくというのは、その選手の体型やスイングに合った最適な高さという意味ですが、ほとんどが指導を受けたときよりも高くなっています。

その練習法は実にシンプル。壁を背にして壁から20㎝ほど離れてPWなどショートアイアンを持ってアドレスします。そのまま素振りをしてみましょう。トップでクラブが壁に当たれば、シャフトが寝ておりヘッドが低い位置にある証拠。壁に当たらないようにクラブを立たせてテークバックしたら、真下に下ろしましょう。この動きこそ、重力を生かして上から下に振り下ろすスイングといえます。また、ヘッドが高い位置にあるトップを体感できるはず。「クラブは自分で動かすものではなく勝手に動くもの」という原理を体感できますし、アイアンショットの切れが増すと思いますよ。

■辻村明志
つじむら・はるゆき/1975年生まれ、福岡県出身。上田桃子らのコーチを務め、プロを目指すアマチュアも教えている。2025年は千田萌花と藤本愛菜をプロテスト合格に導いた。読売ジャイアンツの打撃コーチとして王貞治に「一本足打法」を指導した荒川博氏に師事し、その練習法や考え方をゴルフの指導に取り入れている。元(はじめ)ビルコート所属。

※『アルバトロス・ビュー』904号より抜粋し、加筆・修正しています

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