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腕前によって、必要な打ち方は違う!「4つの傾斜」を完全攻略!(講師・河瀬賢史)

傾斜だらけのコースでは練習場とは違って守らなければならないポイントがいくつかある。無理をして大叩きしないためにレベル別の打ち方をマスターしてどんな傾斜からでもナイスショットしよう !(本記事はALBA609号に掲載されました)

配信日時:2017年3月16日 15時00分

講師・河瀬賢史/1979年生まれ、静岡県出身。チーム芹澤の一員で多彩なテクニックに定評がある。
講師・河瀬賢史/1979年生まれ、静岡県出身。チーム芹澤の一員で多彩なテクニックに定評がある。

<100切り!ショートアイアンできっちりグリーンオン>短いアイアンは打ち込み過ぎに注意が必要

 100を切るレベルに目指してもらいたいのが、9番やPWというショートアイアンなら、傾斜からでもきっちりグリーンをとらえることです。傾斜の種類に関係なく、ボールを上げようとしてしまうことがミスの大きな原因ですが、もうひとつ注意すべきは打ち込み過ぎです。ショートアイアンはシャフトの長さが短いので、ボールに当てようとする意識が強いと鋭角に打ち込んでしまう傾向があります。基本は傾斜の角度に対して、自分が垂直に立つこと。傾斜なりに立ったその体勢をキープしたまま振ることが重要です。どんな傾斜でも、打ち込もうとせずに傾斜なりにアドレスしましょう。

 傾斜は当然フラットなライから打つよりも、振り切れないため、傾斜の度合いによって番手を上げる必要があります。無理に大きく振ろうとすると、体のバランスを崩してミスになるということを頭に入れておいてください。

【左足下がり編】右手のヒラを下に向けたまま振り下ろす

▲手のヒラが上を向くとダフるので、手のヒラはかぶせるように使う。左足下がりでもショートアイアンならロフトが大きい分、球は上がってくれる。特に、右手をかぶせる意識をもって振ると、結果的にヘッドが傾斜なりに動くのでミスが減る。反対に右手が上を向くと、フェースが開いてヘッドが下から入りやすくなりダフる

▲手のヒラが上を向くとダフるので、手のヒラはかぶせるように使う。左足下がりでもショートアイアンならロフトが大きい分、球は上がってくれる。特に、右手をかぶせる意識をもって振ると、結果的にヘッドが傾斜なりに動くのでミスが減る。反対に右手が上を向くと、フェースが開いてヘッドが下から入りやすくなりダフる

 ボールを上げようとする動きを防ぐには右手のヒラをフェース面だと見立てて、地面に向けるように動かします。ボールを上げようすると、右手が上向きの状態になり、右肩が下がって、手前の地面を叩くわけです。低いライナーを打つくらいの意識でちょうどいいでしょう。

【左足上がり編】傾斜に対して垂直をキープ

▲体の中心軸が傾斜と垂直になるように、体重を右足にかけておくと効果的

▲体の中心軸が傾斜と垂直になるように、体重を右足にかけておくと効果的

 左足上がりは振った後に右足に体重が乗りやすく、傾斜の度合いよりも体の軸が傾きやすくなります。傾斜と垂直に軸を保ち、体のブレを防ぐために、アドレスから右足に体重をかけておきましょう。また、球が上がりやすい分、1番手大きめを持つようにしましょう。

【ツマ先上がり編】傾斜の低い方からヘッドを入れる

▲ツマ先上がりは傾斜の低いインサイドからヘッドを入れると、ダフリを防げる。軌道はインサイド・アウトに振る。基本的に、目線を高めに設定しておくと、インサイドからヘッドを入れるイメージがしやすくなる。アウトサイドからヘッドが入ると、地面にヘッドが刺さりやすいので注意

▲ツマ先上がりは傾斜の低いインサイドからヘッドを入れると、ダフリを防げる。軌道はインサイド・アウトに振る。基本的に、目線を高めに設定しておくと、インサイドからヘッドを入れるイメージがしやすくなる。アウトサイドからヘッドが入ると、地面にヘッドが刺さりやすいので注意

 ツマ先上がりは打ち込もうとするとアウトサイドからヘッドが入って、ダフリやすくなるので、傾斜の低いインサイドから入れましょう。ややアウトサイドにヘッドを抜く分とショートアイアンのつかまりの良さを計算して、打ち出す方向を右にする必要があります。

【ツマ先下がり編】フェース面をフォローで返す

▲手元が体の幅からはみ出さないように、体の回転で振るとフェースにボールがしっかり乗って、ツマ先下がりからでもきれいに振り抜ける。反対に、手先でボールをつかまえようとすると、手元が体から離れてミート率が落ちる

▲手元が体の幅からはみ出さないように、体の回転で振るとフェースにボールがしっかり乗って、ツマ先下がりからでもきれいに振り抜ける。反対に、手先でボールをつかまえようとすると、手元が体から離れてミート率が落ちる

 ツマ先下がりは、右に出やすいイメージがありますが、ショートアイアンの場合、つかまりがいいので、それほど右には出ません。打ちたい方向に対してスクエアに構えていいでしょう。また、フォローでフェース面が返るように、体の回転で振ると、方向性も良くなります。

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