「カシオワールドオープン」でツアー初優勝を遂げ、賞金ランキング5位でシーズンを終えた大岩龍一。強いこだわりを持つセッティングについて聞いてみた。
大岩が使用しているドライバーは、ピン『G440 MAX』(10.5度)。アマチュアが使うような深重心ヘッドにロフト10.5度というかなりやさしいスペックだ。なぜこのモデルを選んだのか。
「ヘッドは、他のタイプよりもこっちの方がスピン量が多かったんです。僕はスイングの関係上、スピン量がかなり少ない。だから全体的にスピンが入りやすい設計になっています。球が高く上にバーッと吹け上がる感じ。それがちょうどいいんです」
FWは、ピン『G440 MAX』(17度)の4Wのみを採用している点も異色だろう。
「ウェッジを3本入れている関係で、4W、4U、4Iで220~260Yをカバーしないといけないんです。でも3Wだと飛び過ぎる。250~270Yまでを1本で打たないといけなくなる。だから、少しロフトがあってスピンがかかる4Wがちょうどいい。当て方を変えてロースピンで打つのは得意なので」
大岩のセットで最も目を引くのが、ヘッドが軽いマレット型パター、ピン『OSLO-C』の採用だ。通常、マレット型はヘッドが重く、その重量を生かして振り子のようにストロークするのがセオリー。その理論とは一線を画するチョイスといえる。
「もともとブレード型を使っていたんです。だから、マレット型でも同じ重さじゃないと使えない。そのブレード型の重さの感覚がずっと手に残っているので、それと同じ重さのマレットじゃないと打てないんです」(通常、マレット型はヘッド重量365~370gだが、このヘッドは360g)
「カシオワールドオープン」で初優勝した際も、前週にセンターシャフトのマレット型パター、ピン『OSLO-C』に変更していた。ギアへの徹底したこだわりこそが、今季の成果につながっているといえるだろう。
【大岩龍一のクラブセッティング】
1W:ピン G440 MAX (10.5度/ベンタスTRレッド 6X)
4W:ピン G440 MAX(17度/ベンタスTRレッド 7X)
4U:タイトリストGT1(20度/TR HYBRID 95X)
4I:タイトリスト T200(DG MID X100)
5I~7I:ピンBLUEPRINT S(DG MID X100)
8I~PW:ピン BLUEPRINT T(DG MID X100)
50・54度:ピン S159(DG MID X100)
60度:アクシスゴルフ Z5 TOUR(DGツアーイシュー)
PT:ピン OSLO-C
BALL:タイトリスト PRO V1
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