米国女子ツアーでは今季も日本人選手が多く出場し、活躍も見せている。今回は、米2勝を誇る古江彩佳のセッティングを、クラブフィッターの吉川仁氏に解説してもらった。
今季から、ブリヂストンの新作『BX2 HT』にフジクラの『スピーダーNXゴールド 50 S』を組み合わせて使用。近年、古江のようにロフトの立ったドライバーを使う女子プロが増えているがその理由は何なのか?
「ヘッドは『BX』シリーズの中でもスタンダードなモデル。ただし、ロフトは9.5度と、立っているものを使っていますね。最近、多くの女子プロがロフトの立ったモデルを使っているのは、体格が関係しています。身長が高くない分、どうしてもクラブが低いところからアッパーに入りやすく、インパクトロフトも大きくなりやすい。そうなると、9度や9.5度のヘッドを使った方が良い角度で飛んでくれるんです。10.5度だと、打ち出しが高くなり過ぎて、飛距離ロスにつながってしまいます」
また、昨年までは『スピーダーNXグリーン』を使っていたが、『スピーダーNXゴールド』への変更でどんな影響があるのか?
「手元のトルクがしっかりした『グリーン』から、少しゆるめの『ゴールド』になり、手元でタメを感じやすくなったと思います。また、『グリーン』は先が動くので、球が高くなりやすく、思ったよりつかまるということが起きやすい。一方で『ゴールド』は全体的にしなるので弾道を抑えられて、意図しないつかまりが起きづらいシャフト。飛距離も安定性も高まるのではないでしょうか」
飛距離と安定性の両面を補えるシャフトは3Wにも入っている。また、ヘッドも『JGR』から『BX2 HT』に変更している。
「5Wが入っていないのを見ると、3Wでいろいろな球を打ちたいのだろうと想像できます。そこそこ飛距離も出せるし、スピンを入れたいと思ったときに入れられるというヘッドを選んだのでしょう。また、ドライバー同様にシャフトを『ゴールド』にしています。クセがないので、打ち分けやすいと思いますね」
新たなシャフトを入れる一方で、UTとウェッジのシャフトだけは少し毛色が違うものを使っていると吉川は指摘する。
「アイアンも『TRAVIL』なので手元側がしなるシャフトですが、UTとウェッジだけは手元が硬めのシャフトを使っているのが興味深いですね。UTに入れる『MCH』はちょっとつかまってくれるタイプで、ドローを打つ古江選手には相性がいいシャフトですし、廃盤となっている『MCI SOLID 』も先中調子という表記ですが全体的にまったりした挙動。全体的にヘッドが勝手にビュンと出てき過ぎないものを選んではいますね。ただ、特にUTは手元が硬いので、振り感はかなり違う。きっとここは理屈じゃない使いやすさで替えられないのかなと思います」
飛ぶ方ではないものの、全ての番手で高い次元のショットを打てる古江。新旧の相棒とともにどんな活躍を見せてくれるか楽しみだ。
▼古江彩佳のセッティング
1W:ブリヂストン BX2 HT(9.5度/スピーダーNXゴールド 50 S)
3W:ブリヂストン BX2 HT(15度/スピーダーNXゴールド 50 S)
7W:ブリヂストン B2HT(21度 スピーダーNXブラック 50 S)
4.5U:ブリヂストン B2HT(22度.25度 フジクラ MCH 60 S)
6U:PING G430(30度/フジクラ MCH 60 S)
7I~P:ブリヂストン 241CB(フジクラ TRAVIL 85 S)
50.54度:ブリヂストン BITING SPIN(フジクラ MCI SOLID 85)
58度:ブリヂストン BITING SPIN プロトタイプ(フジクラ MCI SOLID 85)
PT:テーラーメイド スパイダー ツアーZ7
Ball:ブリヂストン ツアーB XS
■解説::吉川 仁
よしかわ・じん/「4plus Fitting Labo & Golf Salon」主宰。スイングとギアの両面に精通し、「ギアーズ」や「トラックマン」を駆使して、悩めるゴルファーのギア選びをサポートする。
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