ミズノが“総合スポーツメーカー”の技術を結集したゴルフシューズの最高傑作
2026年に入り、ミズノは精力的にゴルフのカテゴリで意欲的な新製品をリリースしている。「このドライバー、バケモノだ」という衝撃的なキャッチフレーズと共に発表された『JPX ONE ドライバー』が、一時欠品になるほどの大ヒットを記録したことは記憶に新しい。
そして今回、ミズノは“バケモノ級”の性能を持つゴルフシューズの最新モデルを発表した。それが『MIZUNO NEO IMPACT(ミズノネオインパクト)』だ。
ミズノは総合スポーツメーカーとして、日本人の足型を研究し、さまざまな競技においてパフォーマンスを向上させるシューズを開発してきた。特に地面と接する「アウトソール(靴底)」作りに関する技術と知見は突出していて、野球の世界では金具の配置や向きを最適化した“球速の上がる”スパイク『SPEEDREVO(スピードレボ)』の開発に成功している。
ミズノのシューズ開発では、競技中の動作を行う各局面において、どの方向にどれだけの力が、どのタイミングでかかっているのか、詳細な解析を行う。「データシャワーソールコンセプト」と呼ばれるミズノ独自の開発手法で、「アウトソール」の最適なスタッド(突起)配置やソール形状を導き出すことができる。
『MIZUNO NEO IMPACT』の開発でも、「データシャワーソールコンセプト」が活用されている。ゴルフのスイング動作を「300分の1秒」単位で解析し、部分ごとに最適なスタッド配置を行うことで、さまざまな局面で圧倒的なグリップ力を発揮する“バケモノソール”に仕上がっているという。
『MIZUNO NEO IMPACT』は素材面でも優位性がある。
ミズノがリリースする多くのシューズには、「MIZUNO ENERZY(ミズノエナジー)」という独自素材が使用されている。強い反発性と柔らかさを備えた素材で、シューズが接地した際のエネルギーロスを最小限に抑え、反発させることが可能となる。
「MIZUNO ENERZY」を活用した代表例が、バレーボールの“高く跳べる”シューズ『MIZUNO NEO JUMP(ミズノネオジャンプ)』だ。素材が持つ反発性、クッション性を生かすことで、ジャンプの最高到達地点が“+3.6センチ”高くなるという。
『MIZUNO NEO IMPACT』では、改良された「MIZUNO ENERZY」をミッドソール全体に採用。高い反発性を備えた専用インソールとの組み合わせにより、従来モデルと比較して、クッション性、反発性ともに大きく向上している。
軟式野球の伝説的なバット『ビヨンドマックス』のテクノロジーを応用して『JPX ONE ドライバー』が誕生したように、『MIZUNO NEO IMPACT』もミズノが他のスポーツで得た知見を応用することでゴルフシューズとして“バケモノ級”の性能を手にしたのだ。
では、『MIZUNO NEO IMPACT』が持つ“バケモノ級”の性能は、コースにおいてゴルファーにどんなメリットをもたらしてくれるのか。今回は元プロ野球選手で、シューズのグリップ力に強いこだわりを持つ内川聖一に『MIZUNO NEO IMPACT』をテストしてもらった。ゴルフライターの鶴原弘高を聞き役に、コースでの使用感をレポートしていく。
“バケモノソール”は傾斜でも平地で打っているような安定感
コースでのテストに先立ち、ティイングエリアで『MIZUNO NEO IMPACT』に足を通した内川は、履き心地の良さに笑顔を浮かべる。
「めちゃくちゃ柔らかくて、履いた瞬間からすぐ足に馴染みます。中で足がズレて遊ぶ感じが全くなく、ミズノのシューズらしいフィット感があります。履くと軽く感じますが、地面を踏むと足の底にしっかり圧がかかる感じがあり、軽さとしっかり感のバランスが絶妙です」(内川)
内川と鶴原は、『MIZUNO NEO IMPACT』のグリップ力を検証するためにラフの傾斜地に移動。アイアンショットを打って、性能をチェックした。
ツマ先上がりやツマ先下がりのライからショットを打った内川は、驚きの表情でグリップ力の高さを絶賛する。
「アウトソールのグリップ力が強くて、足元がすごく安定します。けっこうな傾斜地から打ちましたが、傾斜を感じないくらい気持ち良く振れました。夏場はラフが長い分、地面とアウトソールの間に隙間ができやすいので、傾斜地では滑らないか心配しながら打つことが多いです。でも、『MIZUNO NEO IMPACT』を履くと傾斜でもスッと立てますし、感覚的には平らなライから打つのと変わりませんでした。足元が安定するから体もブレませんし、まさに“バケモノソール”ですね!」(内川)
「300分の1秒」単位でスイングを解析し、設計された『MIZUNO NEO IMPACT』の“バケモノソール”は、あらゆるライで圧倒的なグリップ力を発揮する。前足部の外側はツマ先がヨコに滑るのを防ぎつつ、インパクト直前・直後の左足の踏ん張りをサポート。一方で、前足部の内側は、全方向に対してグリップ力を発揮する設計で、スイング全体における不意の滑りを防いでくれる。
一方で、カカト部は外側がヨコ滑りを防ぎ、中央部が前後の滑りを防ぐ設計になっている。
「野球もそうですが、地面からの力をもらい、それをいかに伝えるかが大事になります。そのためにアウトソールは、止まるところは止まってほしいですが、止まり過ぎると引っかかって動きにくさが出てしまいます。『MIZUNO NEO IMPACT』はグリップ力と動きやすさのバランスが絶妙で、動かしたいところは動くし、止めたいところは止まってくれます。自分が持っているパワーを全てそのままボールに伝えられる感覚がありますね」(内川)
聞き役として同じ『MIZUNO NEO IMPACT』を履いた鶴原も、“バケモノソール”の性能の高さを感じ取ったようだ。
「ゴルフのスイングは重心が移動しながら回転運動をします。足の中で力のかかるところ、ネジれるところがあり、いろいろな力がかかります。『300分の1秒』の詳細な解析をしたからできた高機能なアウトソールであることは間違いありません。履いてみると、足の裏の動きを邪魔することなく、スイング動作をカバーしてくれる感覚があります」(鶴原)
『MIZUNO NEO IMPACT』は歩きやすさも規格外! 屈曲性と反発力で足が前に出てくれる
傾斜地からのショットでアウトソールのグリップ力を体感した内川と鶴原。続いては、ゴルフシューズに欠かせない機能である“歩きやすさ”をチェックした。
「柔らか過ぎない絶妙な履き心地で、足が全然疲れません。足を動かして下に踏み込んでいくと、ミッドソールのクッション性で足が勝手に上がってくれます。アウトソールの滑らない安心感もあって、すごく歩きやすいです」(内川)
『MIZUNO NEO IMPACT』は反発性が高く、柔らかい「MIZUNO ENERZY」をミッドソール全面に使用しながら、その上に樹脂のプレート素材を複合している。適度に剛性を高めることで、内川が感じ取ったバランスの取れた履き心地を実現したのだ。
一方、鶴原はアッパーの屈曲性が歩きやすさに寄与していると分析する。
「『MIZUNO NEO IMPACT』は指の付け根がきっちり地面に付いて、次にカカトで支える感覚があり、足裏全体で地面に立つことができます。その上でアッパー素材が柔らかく屈曲することがポイントです。歩いているとまずカカトが接地し、続いてアッパーが屈曲。指の付け根でギュッと地面を踏み込むと足が自然に前に出てくれます。足が前に前に動くので、純粋に歩きやすいと感じました。これは楽ですね」(鶴原)
スイングと歩きやすさの両面で『MIZUNO NEO IMPACT』をチェックした内川と鶴原は、改めて“バケモノ級”の性能を持っていたと分析する。
「ゴルフはスイングするだけでなく、継続して歩いて・打つを繰り返すスポーツです。ショットでは足裏が安定してフィニッシュまで振り切れますし、ジャンプするような感覚で快適に歩くことができます。打つことにも、歩くことにもフォーカスしていて、その性能はいずれも規格外。ゴルフシューズの“バケモノ”だと感じました」(内川)
「『MIZUNO NEO IMPACT』のアウトソールは、足の使い方に合わせて、いろいろな面が機能してグリップ力を発揮します。自分が典型的な幅広の足なのでミズノの足型がすごくピッタリきますし、足全体で地面をつかんで離さない性能が感じられました。まさしく“バケモノソール”ですよ」(鶴原)
『MIZUNO NEO IMPACT』はアッパー素材が「メッシュ+PUコーティング」のモデルが3カラー、「人工皮革」のモデルが2カラーの展開となっている。(※いずれも「3E」)また、カラーは限定されるが、幅広な足の人に向けた「4E」のウィズもラインナップされている。
ゴルフにおいてシューズは、クラブなどに比べて軽視されがちだ。しかし、長時間着用し、長距離を歩いて、さまざまなライからショットを打つという競技特性を考えれば、シューズの重要性は計り知れない。『MIZUNO NEO IMPACT』は、ミズノが総合スポーツメーカーとしてゴルフに必要な性能を研究し、シューズに関する知見、技術を余すことなく投入して性能が高められている。スコアアップを目指すゴルファーだけでなく、快適にゴルフを楽しみたいエンジョイ派にとっても試してみるべき“バケモノ級”の性能を持ったゴルフシューズであることは間違いないだろう。
取材協力/上総モナークカントリークラブ 撮影/田中宏幸 構成/田辺直喜