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最新アイアン型UTは、HS40m/sでも使える? ポイントは重心角とオフセットの大きさ

『アイアン型UT』は昔からあるクラブだが、パワーのある上級者向けと敬遠されがちだ。最新モデルは見た目がさらにシャープになって一見難しそうだが、HS40m/sのアマチュアゴルファーでもやさしく上がって、グリーンを狙えるクラブに進化している。

所属 ALBA Net編集部
ALBA Net編集部 / ALBA Net

配信日時:2025年12月22日 11時00分

『アイアン型UT』は昔からあるクラブだが、パワーのある上級者向けと敬遠されがちだ。最新モデルは見た目がさらにシャープになって一見難しそうだが、HS40m/sのアマチュアゴルファーでもやさしく上がって、グリーンを狙えるクラブに進化している。

【アイアン型UT試打】“弾道の高さ”や“スピン量”を10段階で評価
最新の『アイアン型UT』はストレートに近いネック形状で、フェース長も短く通常のアイアンに近い顔が増えた。構えやすさがありつつ、トップブレードの適度な厚みでミスに強そうな安心感も備わっている
フェースが長く、グースも強いなど、過去の『アイアン型UT』は独特な顔のものが多かった。好き嫌いの分かれる顔で、構えにくさを感じる人も少なくなかった
部分ごとに比重の異なる素材を
使って、重心位置を最適化低・
深重心でボールが上がりやすく、適度に重くすることで慣性モーメントも高めている。内部に入れる素材の工夫でフィーリングも心地良いものになっている
今ほど製造技術が高くなった過
去の『アイアン型UT』は、ヘッドの形状で性能を出していた。
フェースを長くし、バックフェースをぶ厚くすることで、重心を深くしていたが、どうしても異形な顔になりがちだった
今回は用意した6モデルの『アイアン型UT』で3球ずつ打って弾道の平均値を算出。過去に同じロフト帯の『ウッド型UT』7モデルを集めて同様の計測を行った数値と比較すると、球質の違いこそあったが、『アイアン型』の飛びが限りなく近いレベルになっていることが分かった
「シャフトの選択肢がアイアン用のスチールしかなかったことも、過去の『アイアン型UT』が難しいとされた理由です。最近ではスピードアップや打ち出し高さを得やすい設計になったUT用カスタムシャフトが増えています
ので、『アイアン型UT』はどんどん活用しやすいクラブになっています」(筒)
初優勝を挙げた内田ことこは今季から『スリクソンZXiU』の4番と3番を実戦投入。「左のミスがなくなって、距離もしっかり出る」と好感触をつかんでいる
ネックの左端からリーディングエッジまでの長さが「オフセット」。大きいほど、ヘッドが遅れて当たるので、インパクトでフェースが閉じやすくなる
クラブをヨコにして、シャフトで支えたときにフェースが上を向く角度が「重心角」。大きいほど、重心が深くなり、高MOIで打ち出し角が得やすい
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最新の『アイアン型UT』はストレートに近いネック形状で、フェース長も短く通常のアイアンに近い顔が増えた。構えやすさがありつつ、トップブレードの適度な厚みでミスに強そうな安心感も備わっている

アイアンの見た目で、やさしく球が上がって、飛距離も出る。『アイアン型UT』のコンセプトは非常に魅力的だが、その反面、市場での人気はイマイチな状況が続いている。それはなぜか? ギアコーチの筒康博に聞いた。

「過去の『アイアン型UT』はデザイン的に異形で、構えたときの顔が独特なものが少なくありませんでした。日本人は特に顔にこだわるので敬遠されたわけです。また、男子プロが全英オープンのリンクス対策で使うイメージが強いため、“自分には打てない”と考えるゴルファーが多いのでしょう。

最新モデルはそんなマイナスのイメージが全て払拭されています。顔はシャープであくまでアイアンライクに仕上げながら、重心設計の最適化で、ボールがやさしく上がってくれます。さらに、美顔なことでターゲットに構えやすく、フェース面が平らな分、打ち出し方向のブレも小さく抑えられます。方向性を担保しながら、やさしくキャリーを出せるクラブが最新の『アイアン型UT』なのです」(筒)

過去のイメージで『アイアン型UT』を試さないのは非常にもったいない。ウッド系のクラブで構えにくさや方向のブレを感じているなら、一度試打してみることをおすすめする。

「『重心角』と『オフセット』が振り感や弾道を知る上で重要な指標になります。重心角は大きいほど、オートマチックに高い球で飛ばせて、小さいほど強弾道で操作性が高くなります。『オフセット』は構えやすさにつながりつつ、ボールのつかまり具合にも影響します。右のミスが多いなら、『オフセット』が大きく、フェースが閉じやすいモデルを試してみてください」(筒)

『試打したUTリスト』
【ミズノ:ミズノプロフライハイ(#4・21.5度)】 重心角:大 オフセット:中
【ダンロップ:スリクソンZXi U(#4・23度)】 重心角:大 オフセット:大
【ピン:iDi(#4・23度)】 重心角:中 オフセット:大
【キャロウェイ:APEX UT(22度)】 重心角:中 オフセット:小
【タイトリスト:U・505(20度)】 重心角:小 オフセット:中
【タイトリスト:T250・U(22度)】 重心角:小 オフセット:小

■解説 筒 康博
つつ・やすひろ/過去の名器から最新クラブまで豊富過ぎる知識を持つ通称“ギアコーチ”。ドライバーのHSは40m/s。インドアゴルフレンジKz亀戸店で日々アマチュアの悩みに応える

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