<カストロールレディース 最終日◇31日◇富士市原ゴルフクラブ(千葉県)◇6515ヤード・パー72>
プロ21年目の福田侑子が、44歳262日でステップ・アップ・ツアー初優勝を飾った。池渕富子が持っていた記録(44歳233日)を35年ぶりに更新し、ツアー最年長優勝を達成した。
首位と1打差の2位から出ると、4バーディ・ボギーなしの「68」をマーク。中地萌とのプレーオフを制し、悲願の初タイトルを手にした。
「緊張はせず、暑さしかなかったです」
待望の初優勝がかかる大一番にもかかわらず、終始リラックスした様子だった。プレーオフでは、中地がバンカーからピン左約3メートルにつける好ショットを披露した。それを見た福田は「中地選手のセカンドショットがあったからいけました」と、そのさらに内側につけるスーパーショットでバーディ奪取。鮮やかに勝利を決めた。
「初優勝なので、なんとも言えないです」。遠回りの末につかんだ初優勝に、どこか照れくさそうな笑みを浮かべる。しかし、優勝会見でここまでの道のりについて問われると、「ケガをした時が辛かった」と声を詰まらせ、目には涙が浮かんだ。長い競技人生を振り返り、さまざまな思いが込み上げてきた。
最終18番グリーンには、福田の優勝を見届けようと多くの選手が集まった。手を合わせて優勝を祈る若手選手の姿もあり、「若い選手から『40歳までやめないで』と言われたこともあって、ここまで続けてこられました」と振り返る。その姿は、多くの若手の胸にも刻まれたはずだ。
今後は「米女子シニアツアーに挑戦したい」という目標を掲げる。44歳でつかんだ初優勝は、福田にとってゴールではなく、新たな夢へ向かう通過点にすぎない。(文・齊藤啓介)
