“キャリアグランドスラム”の達成のため「マスターズ」での勝利を目指すローリー・マキロイ（北アイルランド）は、今年が16度目の出場となる。
どうやら、“秘策”を携えてオーガスタ入りすることになりそうだ。それが、今年の準備を例年とまったく違うもの、にすること。今週は前哨戦となる「バレロテキサス・オープン」（4日開幕）に参戦。その直前の月曜日にはオーガスタ・ナショナルGCを訪れて練習ラウンドを行った。しかし次にオーガスタに姿を現すのは来週の火曜日の夕方、つまりマスターズ開幕の2日前だという。
マキロイは先週、フロリダ州のプライベートクラブ、アポジークラブでメンバーらと集まりキーガン・ブラッドリー（米国）とともにプレー。その際にNetflixシーズン3と米ゴルフチャンネルの撮影が行われた。
そこでブラッドリーに「これまで早くオーガスタに入り、パズルをして時間を潰した。今年はギリギリに入ってみる」と話したという。恒例のパー3コンテストにも出場せずに本戦を迎える。
今年のマキロイは1月にDPワールド（欧州）ツアーの「ヒーロー・ドバイ・デザートクラシック」で大会連覇。しかしながら米国男子ツアーでは5大会に出場し「ザ・プレーヤーズ選手権」の19位タイが最高位で、まだトップ10入りもしていない。
マスターズは2022年の2位が最高で、昨年は予選落ちだった。今週バレロテキサス・オープンに出場する理由は「マスターズから気持ちを切り離すため」とメンタルコーチを務めるボブ・ロテラ氏が明かす。14年の「全米プロ選手権」を最後に続くメジャー未勝利に終止符を打てるか？ ロテラ氏は「重要なのはスイングよりマインドだ」とも語っている。（文・武川玲子＝米国在住）
