<アムンディ・エビアン選手権 事前情報◇7日◇エビアン・リゾートGC(フランス)◇6479ヤード・パー71>
開幕を2日後に控えた打撃練習場の片隅。熱戦が続くサッカーW杯の影響を受けてか、明愛、千怜の岩井姉妹がキャディと一緒にボールを蹴り、笑いあっている。姉にとっては3年連続3度目、妹にとっては2年連続3度目となるメジャー大会を前に、リラックスした様子だ。
「サッカーは見るのは好きだけど、ワールドカップは移動とかがかぶって見られなかった」という明愛だが、今週は「個人的に好き」というコースでのプレーとあって表情も明るい。「まだ3回目だけど馴染みがある。雰囲気が好きですね」と、すっかりこの街に溶け込んでいるようだ。
一方の千怜も、昨年、60台を3度出し14位に入った大会について「イメージはいい」と話す。そして、そのテンションを上げるのは、選手ダイニングで堪能できるフランス料理。「美味しいし、ありがたい。気分も明るくなりますよね」。これには姉も「日本にいるといつも美味しいので大切さをそこまで感じることはなかった。アメリカも美味しいけど、やっぱり食べ物は大事」と同調する。
2日前の5日は2人にとって24歳の誕生日。移動の際には、契約を結ぶANA(全日本空輸)から出発前と離陸後の2回、お祝いもしてもらえた。両親からも『欲しいものがあったら言っておいで』という言葉をかけられている。「ピアノとか欲しいけど、家もスペースがないし考え中」(千怜)と、これも姉妹にとっては楽しみにしていることだ。
2週前の「KPMG全米女子プロ選手権」を終え、一度、日本に帰国。その間に姉妹には“変化”もあった。4日に地元・埼玉県の美容院へ行き、明愛は「少し切ってもらいました」と明るいメッシュの髪型を見せる。驚かされたのは、ロングヘアーだった千怜。30センチ以上切って、ショートカットになったイメチェン姿を披露した。
姉からは『何かあったんですか?』という質問も飛ぶ。これに対して妹は「気分で変わりやすくて、さっぱりしたいと思って。長いと乾かすのも時間がかかるし、気分的に切りたいと思った。(これだけ短いのは)高校2年生以来ですね」と説明した。
年をひとつ重ね、“気分一新”で臨むメジャー大会。昨年、予選落ちした明愛は「リベンジできるように。エビアンは最終日に(大会カラーの)ピンク色の何かを身に着けるので、それができるように頑張ります」と力を込める。千怜は「予選を通過できるように」。そこから、再び上位争いへ臨むイメージだ。
過去には小林浩美(欧州ツアー単独開催だった1997年)、宮里藍(メジャー昇格前の2009、11年)、そして24年に古江彩佳がメジャー制覇を成し遂げた舞台。明愛は「日本人にもチャンスがある大会だし、楽しみながら頑張りたい」と、それも意識する。“Aki Iwai”と“Chizzy Iwai”の最強ツインズが、欧州にもその名前と顔を売っていく。(文・間宮輝憲)
