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渋野日向子が考えるいいスイングの肝は“あばら” 「なるべく腕を力まないように」

日本で2戦、海外メジャーで2戦と4試合連続で予選落ちが続いている渋野日向子だが、今季から取り組んでいる新スイングの感触は良くなってきている。

所属 ALBA Net編集部
高桑 均 / Hitoshi Takakuwa

配信日時:2023年7月13日 07時00分

<Danaオープン 事前情報◇12日◇ハイランド・メドウズGC(米オハイオ州)◇6555ヤード・パー71>
 
新スイングに取り組み始めた今季はシーズンも中盤にさしかかり、一定の手応えをつかんできている。途中には握りも変えたが、現在は通常グリップに戻し、欧州遠征前の一戦に挑む渋野日向子。例年バーディ合戦となる大会で、まずは予選通過を目指すことになる。

日本ツアー2試合は連続で予選落ち。その後は海外メジャー大会でも2戦連続で敗退した。都合4戦続けて週末に進めていないが、ここにきて一定の成果は出てきている。先週の「全米女子オープン」で予選落ちを喫したあと、土日は会場で練習。今週は火曜日に9ホール、水曜日にプロアマで9ホールとラウンドは少なめだが、「あまり悪い感触はない。去年も回ったコースなので、練習ラウンドから気合を入れなきゃという感覚ではない」と、力を入れすぎずに臨む。
 
左手の痛みに悩まされたが、その理由は腕に力が入りすぎていたためと分析。その気づきもあって体全体を使ったスイングに移行中。「なるべく腕を力まないようにとかそういうことを考えて。試合になるとまたプレッシャーがかかって難しいかなと思います。でも、先週とはまたちょっと気持ち的にも違うかなとは思うから、そのぶん頑張りたいなと思います」と、オハイオに入ってからのラウンドでも体を回す動きや、シャドースイングを繰り返しながらチェックを入れている。
 
腕で上げるのではなく体、特に渋野が気にするのが“あばら”。「おなかからあばら。しっかり大きな筋肉を使って」と、腕力に頼らない動きは安定性にもつながる。「先週よりはつかめた感じはあります。いい動きができたときはいいショットも出ますし」と一球ごとに動きを考えながら、ナイスショットの手応えも増えてきた。
 
先週はペブルビーチという難コースが舞台で、理想の体の動きができなければ、必然と大きなミスにつながった。今週は例年バーディ合戦のコースで、成績も気にしながらの戦いになる。とはいえ、やることは決まっている。「バーディを獲りにも行きたいですけど、いいスイングができれば、いい体の動かし方ができればいいショットが出るから、やっぱり第一前提というか、一番大事なのはいい動きができること」と目の前のやるべきことと向き合い続ける覚悟は変わらない。
 
「4日間戦えるように全力を尽くしたい」と、5戦ぶりの予選突破がまずは目標。貫く勇気が次こそは結果に結びつくことを信じて。「コンディションもいいし、結果につながってくれたら」と明るく見据える。今週が終われば1週空いて欧州3連戦。ここで流れをつけるためにも、納得の成果を出してみせる。(文・高桑均)

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