<富士通レディース 初日◇15日◇東急セブンハンドレッドクラブ(千葉県)◇6717ヤード・パー72>
注目の14歳がプロツアーデビューを果たした。2012年2月16日生まれ、津市立久居中に通う中学3年生の木下陽菜子。今年の「日本ジュニア女子12~14歳の部」では2位に3打差をつけて優勝した逸材が、主催者推薦選考会を初めて通過し、プロの舞台に立った。
まだまだ成長中のスラリとした身長は163センチ。繰り出すドライバーショットは240ヤードを越え、小学6年生の頃には200ヤードの大台を突破していたという。使用するスリクソンのドライバーはロフト9度で、シャフトはツアーADの5S。ジュニアとは思えないセッティングだ。
5番ホールでは241ヤードを記録。この日のドライビングディスタンス平均236.5ヤードは全体108人中40位ほど。自信を持つのは「ラフからでも寄せられたり、いいところに置ける」というアイアンショットで、7番アイアンでも150ヤードを飛ばすという。
先週の「スタンレーレディスホンダ」では、主催者推薦選考会であと1打届かなかった。どうしても出場したかった理由のひとつが、憧れの岩井明愛、岩井千怜のツインズがホンダ所属のホステスプロとしてスポット参戦したからだ。同じフィールドに立つことはできなかったが、選考会を通過した同級生の西池望結(のい/久居西中3年)のキャディを1日だけ務め、ツアーの雰囲気を肌で感じた。
「それを経験させてもらって、朝イチのティショットの緊張感や攻め方がなんとなく分かってプレーできたのが、大きかったです。きょうは全部パーでいこうと思いました。前半はよかったけれど、耐えないといけない後半で崩れてしまったのがダメでした」。選考会とは異なるきわどいピン位置に頭を悩ませながら、デビュー初ラウンドは3バーディ・4ボギーの「73」。自己評価は「85点」とまずまずだ。
岩井姉妹への憧れから、2年前には同じコーチに師事。私生活では姉妹からプレゼントされた時計を愛用している。きょうは先週、千怜からもらった“Chizzy”のロゴ入りの銀色マーカーを使ってプレーした。憧れの存在から受け取った贈り物も、14歳の挑戦を後押ししている。
「先週は明愛さんが優勝されて、本当にかっこよかったですね。おふたりとも本当に優しいです。予選を通過したいけれど、それを気にしたら落ちちゃうと思う。一打ずつ集中したいです」。この“2週間”で得る経験が、これからの成長の糧になる。(文・笠井あかり)
