最新『MAX系アイアン』5モデルを試打比較
今回はメーカー各社から発売されている最新『MAX系アイアン』全5モデルを用意。同一条件で打ち比べを行い、インパクト時の打感や弾道の高さ、反発性能や寛容性などをチェックし、多角的に評価を行った。チェックしたのは以下の2名。
▪️海老原秀聡(左)
鋭い感性で性能を見抜く
えびはら・ひであき/1990年生まれ、東京都出身。中央学院大学卒業後、プロテストに一発合格。現在はアマチュアのレッスンに注力している。鋭い感性を生かして、ギアやモノの性能を的確に見極める
■田辺直喜(右)
QT出場経験を持つゴルフライター
たなべ・なおき/1985年生まれ。JGTOのQTに出場するなど、プロゴルファーを目指した経験を持つゴルフライター。レッスンやギアなど、ゴルフに関する知識は豊富。
今回の評価項目
1:打感
インパクトしたときの打感がしっかりか、ソフトかを5段階で評価
2:弾道の高さ
平らなライから打ったときのボールの上がりやすさを5段階で評価
3:反発性能
フェースの素材や構造によって、ボール初速が出やすいか。パワー以上に飛ばせるかどうか
4:寛容性
芯を外してインパクトときに飛距離ロスや曲がりをどれだけ小さく抑えられるか
5:ソールの抜け
ソールの形状などによって、インパクト時に受ける地面の抵抗が少ないかどうか
冬場は力んでも当たるアイアンがイイ
冬のラウンドになると、途端にミスが増えるのがアイアンだ。気温の低下で体が回らず、夏よりも飛ばないし、フェースの下めに当たって手がジンジン痛いなんてことも少なくない。最新『MAX系アイアン』をテストした海老原秀聡は、冬場でも再現性の高いショットが打てるモデルが増えていたと話す。
「冬になると重ね着をすることも増えますし、体の捻転量は確実に少なくなります。そんな中でクラブをしっかり振ろうとするほど、グリッププレッシャーが強くなり、手打ちのスイングになる人が多いです。『MAX系アイアン』はフェースの芯が広く、ミスヒットでも飛距離のロスが小さく抑えられます。直進性が高いため方向のブレも小さくなりますし、冬にありがちな手打ちでもやさしくボールを飛ばすことができます。右のミスが多い場合はグースネックの強いモデルにすれば防ぐことができるでしょう。また、『MAX系アイアン』は純正カーボンがラインナップされていることも多い。スチールに比べて、手打ちでもシャフトのしなりが使えて、高いボールが打ちやすいので、冬でもやさしく、楽にゴルフができます。頼らない手はないですよ」(海老原)
振りやすさと飛びを両立した『ZXiR』がベストバイ!
今回ベストバイを獲得したのはダンロップの最新モデル『スリクソン ZXiR』だった。大きめでもシャープに見える美顔で構えやすく、新素材の採用によって反発性能もアップ。使い勝手の良さと飛びを両立したアイアンに仕上がっていた。以下にチェックを行った全5モデルの詳細を解説していく。
【評価S+】ダンロップ『スリクソン ZXiR』
実勢価格:143,000円(税込)〜※5本セット
評価:S+
SPEC※7番
ロフト角:28.5度
ライ角:62度
ボディ素材:i-ALLOY、ABS+メッキ(バッジ)
フェース素材:HT1770M
打感:1(ソフト)─ 5(しっかり)
弾道高さ:1(低)─ 5(高)
反発力:🌸
寛容性:◎
つかまり:🌸
トップラインに程良い厚みがあって安心感があり、グース少なめの美顔で構えやすい。フェースの反発性能はトップクラスで、高い打ち出しでキャリーが伸びてくれる。ダンロップ独自のV字ソールの抜けも秀逸で、ライへの対応力も高い。
【評価S+】ピン『G740』
実勢価格:34,100円(税込)~※1本
評価:S+
SPEC※7番
ロフト角:28.0度
ライ角:63.0度
ボディ素材:17-4ステンレススチール
フェース素材:17-4ステンレススチール
打感:1(ソフト)─ 5(しっかり)
弾道高さ:1(低)─ 5(高)
反発力:◎
寛容性:🌸
つかまり:🌸
ぶ厚いソールでダフリなどのミスに強く、ヘッドの低重心化でストロングロフトでも高さが出る。グースネックによるつかまりの良さもあり、ヘッドの慣性モーメントも高いので寛容性はトップクラス。衝撃の少ないソフトなフィーリングも◎。
【評価S+】テーラーメイド『Qi MAX』
実勢価格:178,200円(税込)〜※6本セット
評価:S+
SPEC※7番
ロフト角:28.0度
ライ角:63.0度
ボディ素材:ステンレススチール(450SS)
フェース素材:ステンレススチール(450SS)
打感:1(ソフト)─ 4(ややしっかり) ─ 5(しっかり)
弾道高さ:1(低)─ 4(やや高め) ─ 5(高)
反発力:◎
寛容性:🌸
つかまり:🌸
厚めのトップラインと程良いグースネックでボールを包み込むようにつかまえられる。フェースの弾きは強いが、落ち着いた打音でフィーリングも良い。芯を外しても、初速や打ち出し、スピン量のブレが小さく、弾道安定性の高さが圧倒的。
【評価S+】キャロウェイ『クアンタムMAX』
実勢価格:148,500円(税込)〜※5本セット
評価:S+
SPEC※7番
ロフト角:29.0度
ライ角:62.25度
ボディ素材:17-4ステンレススチール、ウレタン・マイクロスフィア
フェース素材:17-4ステンレススチール
打感:1(ソフト)─ 4(ややしっかり) ─ 5(しっかり)
弾道高さ:1(低)─ 4(やや高め) ─ 5(高)
反発力:◎
寛容性:🌸
つかまり:🌸
『MAX系』の中では小ぶりだが、異素材を複合することで、フィーリングと安定した飛びを両立。スピンの利いたグリーンに止まる球が打ちやすく、ミスヒット時の弾道のブレも小さい。適度なつかまりでネジレの少ないストレートボールが打ちたい人におすすめ。
【評価S】ミズノ『GH 251』
実勢価格:165,000円(税込)〜※6本セット
評価:S
SPEC※7番
ロフト角:29.0度
ライ角:61.5度
ボディ素材:S25CM
フェース素材:S25CM
打感:1(ソフト)─ 2(ややソフト)─ 5(しっかり)
弾道高さ:1(低)─ 5(高)
反発性能:○
寛容性:◎
ソールの抜け:🌸
大きめだけどシャープな印象のヘッドで、ターゲットに構えやすい。軟鉄鍛造らしい心地良いフィーリングで、フェースが大きい分、ミスヒットに対する強さがある。ボールが飛び過ぎることがなく、タテ距離をきっちり合わせられることが魅力。