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予選2日間でアンダーパーは吉田優利ひとりだけ 今年の茨城GCはなぜこんなに難しい?【セッティング担当に聞く】

予選カットラインはなんとトータル9オーバーで今大会における最多予選カットスコアを1打更新。今年はなぜこんなに難しい?

所属 ALBA Net
下村 耕平 / Kohei Shimomura

配信日時:2023年5月6日 10時16分

強風+高速グリーンが選手たちを苦しめる
強風+高速グリーンが選手たちを苦しめる (撮影:上山敬太)

<ワールドレディスチャンピオンシップ サロンパスカップ 2日目◇5日◇茨城ゴルフ倶楽部 西コース(茨城県)◇6780ヤード・パー72>

今年のメジャー初戦は予想通り、いや予想以上のハイスコアとなっている。予選カットラインはトータル9オーバー。これはトータル8オーバーだった2008年大会(東京よみうりCC)と10年大会(茨城GC西C)の今大会における最多予選カットスコアを1打更新した。

同じ西コースで行われた13年大会に優勝し、今大会のコースセッティングディレクターを務める茂木宏美は「世界で勝つ選手を育てたい」と、ラフを密集させて難易度をアップ。グリーンは13フィートを超える高速グリーンに仕上がり、しかも硬い。スピンがかからないラフから狭いグリーンに止めるのは難しいため、ティショットでフェアウェイをとらえられない選手はどんどんスコアを落としていく。

たとえグリーンに乗ってもまったく安心はできない。下りを残せば短い距離でもカップインさせるのは至難の業。3パットを覚悟しなければならない。予選2日間の平均パット数が「2」を超えたホールが5つもあった。つまり、それだけ3パットを打つ選手が多かったのだ。

予選ラウンド2日間を終えて、率直な感想を聞かれた茂木は、「風が吹いたのが難しいセッティングをより難しくした。グリーンも午後になればなるほど乾燥してくるので、なかなかピンを狙っていけないですし、グリーンに乗せるのがやっとだったと思う。きょう(2日目)の後半は特に難しかったと思います」と話す。

初日にアンダーパーをマークしたのは、たったの4人。2日目には3人に減った。そして、唯一2日間ともにアンダーパーをマークしたのは吉田だけ。前年チャンピオンの山下美夢有や、海外メジャーで上位に入ったこともある上田桃子も2日間アンダーパーは出せていない。なんとか耐えるのがやっとという状態だ。

2日目は最大瞬間風速13.9メートルの強風が吹いた。きょうの3日目はさらに強い風が吹く予報。「これから決勝ラウンド2日間があるので、メジャーならではの頭の体力を使って、選手たちには乗り越えていってもらいたいと思います」と茂木。我慢比べはまだまだ続きそうだ。(文・下村耕平)

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