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「もう一生打てない(笑)」渋野日向子が披露した“面白いゴルフ”【2021年思い出フォト】

渋野日向子が劇的な優勝を飾った2021年大会を写真とともに振り返る。

所属 ALBA Net編集部
ALBA Net編集部 / ALBA Net

配信日時:2025年10月29日 14時02分

渋野日向子が劇的優勝を飾った2021年大会を振り返る
渋野日向子が劇的優勝を飾った2021年大会を振り返る (撮影:米山聡明)

2021年大会。ギャラリーが固唾をのんで見守った最終18番ホールで、劇的なイーグルVを果たした。「見ていてハラハラドキドキの面白いゴルフができたと思います」。優勝会見で、渋野日向子は笑顔で振り返った。

【思い出フォト】劇的イーグルでこのガッツポーズ

首位のペ・ソンウ(韓国)とは2打差。“イーグルしかない”という絶体絶命の状況で迎えた最終ホール。ドライバーを振り抜いたティショットは、ピンまで198ヤードのフェアウェイへ。完璧な一打で3番ウッドではなく7番ウッドを選べる距離を残すと、左足下がりのライから“逃げずに狙っていくしかない”と2オンを敢行。イーグルパットは7メートル。息をのむ展開となった。

結果はショート。「すげー悔しい。“う〜”って顔してましたよね(笑)」。それでもバーディで上がり、この時点ではまだ1打差。ところが、首位のソンウが短いパットを外し、まさかのボギー。プレーオフへと突入した。

衝撃の一打はこの延長戦で生まれた。ピンまで221ヤード。勝負のセカンドショット。「最後は“いけいけゴーゴー”でした」と振り返るように、迷わず3番ウッドを選んだ。ピン左手前のバンカー越え。難しい状況でも、渋野は一切ためらわなかった。

放たれたボールはバンカーを越え、グリーン手前に着弾。そこから転がり、ピン左3メートルにピタリ。「もう一生打てない(笑)」と語ったこの一打は、ライバルの戦意をも奪うほどのスーパーショットだった。

「右から寄っていけばいいかなと思ってたけど、自分が向いた方向がピンに近かった。ひっかけてもバンカーに収まるかなと。クッションの位置も狙ってないです。あわよくばそこに落ちてくれればと」

その言葉通り、完璧な位置につけると、続くイーグルパットを真ん中から沈めてみせた。ソンウにバーディパットを打たせる隙もなく、劇的な逆転優勝。3週前の「スタンレーレディス」に続くツアー6勝目を飾った。

きっかけは同年6月の「KPMG全米女子プロ」。上がり2ホールでバーディ・イーグルを奪い、ギリギリで予選通過した際、ギャラリーからかけられた言葉だった。

「面白いゴルフをしてくれてありがとう」

その一言が、渋野の心に火をつけた。“見ていて面白いゴルフをしたい”という想いは、あの日の18番で確かに形になっていた。

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