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「一打にかける思いが…」 自己最高順位のルーキー・都玲華が感じているプロの“楽しさ”と“厳しさ”

自己ベストの15位に入った都玲華。ツアーの楽しさと、プロの厳しさを痛感しているようだ。

所属 ALBA Net編集部
間宮 輝憲 / Terunori Mamiya

配信日時:2025年5月4日 16時10分

ベストルーキー賞獲得で笑顔の都玲華
ベストルーキー賞獲得で笑顔の都玲華 (撮影:佐々木啓)

<パナソニックオープンレディース 最終日◇4日◇浜野ゴルフクラブ(千葉県)◇6751ヤード・パー72>

今季3試合目のレギュラーツアー出場だったルーキーの都玲華が、3バーディに加えボギーフリーのラウンドで、トータル4アンダーの15位タイ。自己最高位を大幅に更新した。風が吹くコンディションの中でボギーがなかったことについては「ビックリです」と言って、少しおどけた。

【女子プロ写真】都玲華が髪をほどいたらこうなる

デビュー戦の「アクサレディス」は予選落ち、続く「ヤマハレディースオープン葛城」は63位と、思うようなゴルフができなかった。その原因として「タテ距離が合わなかったこと」を挙げる。距離感が狂い、それに引きずられるようにドライバー、アイアンも10ヤードほどずつ距離が落ちていたという。

今週は師事する石井忍コーチが練習ラウンドから帯同。細かく見てもらったことで、ネジの巻き直しに成功した。「全部グリーンセンターにキャリーでズドンと落とす練習や、試合でも回りながら歩測し、クラブや風などケース別に数値を記録していました。データを貯めていこうと」。自分の距離感を把握することを徹底し、結果的にそれがスコアメークにつながった。

ショットに違和感に悩んでいる期間は、持ち球のドローをフェードに変えるなど新しいことも試してきた。しかし、なかなかハマるものが見つからず「遠回りしました」とも話す。ただ、千葉県で実戦の中、いい感触を残すことができた。「(最終日は)トップ10に入れるように頑張ろうと思って、3アンダーを目指し、それはクリアできました。いいラウンドで手応えもありました」。今後に向けても、大きな意味を持つ3日間になりそうだ。

アマチュア時代からプロトーナメントに出場してきた。それもあり「先輩、キャディさん、関係者の方もかわいがってくれる。優しいし、楽しいです」と、雰囲気にはなじみつつある。一方で、考え方にも大きな変化も生じている。「なかなかうまくいかないし、現実的に賞金やポイントもアマチュア時代は関係なかったもの。一打にかける思いが、前よりも強くなりました」。楽しさと同時に、プロの厳しさをこの数カ月間で痛感している。

初のトップ10入りは逃したが、96期、97期生が対象の『ルーキー賞』を菅楓華とともにゲット。表彰式にも参加した。「必死で(ラウンド中は)頭になかったんですけど、上がった後に(候補になっていることを)知って『えっ』て」。賞金も均等割にはなるが50万円出され、うれしい“お小遣い”も手にした。

これにより、26ポイントも獲得。リランキングでは58位(2.55pt)から28位まで急上昇した。「気になってしょうがないんです(笑)。ちょっとでも上に行けるように」。このリランキングで30~35位付近に入れば、開幕時のQTランク53位から優先出場順位を大きく上げ、夏場はレギュラーツアーを主戦場に戦うこともできる。

そのためにも、来週出場するメジャー大会「ワールドレディスチャンピオンシップ サロンパスカップ」は重要な一戦になる。「去年は日本女子オープンに出てズタボロ(トータル8オーバーで予選落ち)。茨城ゴルフ倶楽部は初めてなので、練習ラウンドをしっかりします。またコーチも来てくれるので」。ルーキーは少しずつ、成長を続けている。(文・間宮輝憲)

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