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ルーキーたちが試行錯誤する夏 19歳・徳永歩は“グリーン上改革”で不振脱出へ

期待のルーキー・徳永歩が好発進。大胆なパター変更が功を奏した。

所属 ALBA Net編集部
間宮 輝憲 / Terunori Mamiya

配信日時:2025年8月16日 09時00分

<NEC軽井沢72ゴルフトーナメント 初日◇15日◇軽井沢72ゴルフ北コース(長野県)◇6625ヤード・パー72>

プロ1年目のルーキーたちにとって、今年はツアーでの生き方を試行錯誤しながら過ごす年でもある。19歳の徳永歩も、そのひとりだ。

【写真】これが徳永歩が使用する新パター

2度目のプロテストに合格して迎えたルーキーイヤーは、QTランキング14位で開幕からレギュラーツアーを主戦場にしている。4月の「KKT杯バンテリンレディス」では初のトップ10入りとなる9位になるなど、順調に春先を過ごしていた。しかし、第1回リランキングが実施された6月の「ニチレイレディス」から、調子が下降。直近7試合で予選落ちが6試合と、一転、勝負の夏場を戦っている。

慣れない転戦では、体調管理も重要になるが、「資生堂・JALレディス」では熱中症が原因とみられるじんましんを発症。2日目のラウンドを終えた夜に、「全身に出て、かゆさで呼吸困難にもなって」と救急搬送されたことも明かす。現在は症状はすっかり治まり一安心。さらに「大東建託・いい部屋ネットレディス」後のオープンウィークで「リフレッシュできました」と、体調を戻した。

この“夏休み”には、「8年ぶりくらいに」映画館に行き、7月18日から公開されている『劇場版「鬼滅の刃」無限城編 』を鑑賞。もともと、大の鬼滅ファンで、「開始5分で泣きました」。この他、指導を受ける土手陸(どて・たいら)コーチの子どもと遊ぶなど、コース外の生活を満喫した。

こういった生活面の慣れも大事だが、やはりプレー面でもプロのセッティングに対応するための模索が続く。予選落ちが続いている最近の課題は「パター」。そこで今週から、グリーン上でのプレーを大きく見直した。

「まずはパター自体を替えました」と、先週、使用したマレット型のものから、PINGのピン型パター『KUSHIN(クッシン)』を投入。もともと、ずっとピン型を愛用してきたが、先週は試行錯誤の一環でマレット型を使用。それを新ヘッドではあるが再びピン型に戻した形だ。今週の水曜日に初めて打ったものだが、フィーリングが合い、即投入。初日はパット数『25』と、仕事をした。ちなみに、長尺パターを使用したこともあったという。

さらに、「初めてクロウグリップにしました」と軽井沢で新たな握り方にも挑み、それが奏功した。これも土手コーチと相談し、決めたこと。左手でグリップを握り、右手は2本の指を“添えるだけ”というスタイルにすると、「勝手にヘッドが出てくれる。これまでは右手で無理に打ちにいってましたが、それが無くなった」と、悩みの解決につながった。

ツアーでは徳永と同期の97期生たちが、毎週のように上位を賑わせている。同学年の入谷響は初優勝を挙げたが、こういった姿はやはり大きな刺激だ。「私も早く勝ちたい」と、グッと力を込めた。初日のフェアウェイキープ率は85.7%(12/14)、パーオン率は66.6%(12/18)と「ショットもめっちゃいい感じでした」と手応えはよし。現在のメルセデス・ランキング66位からの“急浮上”も狙える。(文・間宮輝憲)

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