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再び日本一の称号を得て米国へ 原英莉花がギャラリーどよめかせた“ド迫力ショット”「マッチしてきました」

原英莉花が連日の60台をマーク。3年ぶり2度目となる“日本一”へ視界は良好だ。

所属 ALBA Net編集部
間宮 輝憲 / Terunori Mamiya

配信日時:2023年9月29日 18時16分

観客の度肝を抜くビッグドライブを披露した原英莉花
観客の度肝を抜くビッグドライブを披露した原英莉花 (撮影:佐々木啓)

<日本女子オープン 2日目◇29日◇芦原ゴルフクラブ 海コース(福井県)◇6528ヤード・パー72>

持ち味ともいえる迫力あるスイングに、福井県のギャラリーからどよめきが起こる。前半18番パー5のティショット。原英莉花のドライバーショットは、会心の当たりでフェアウェイ中央をヒットし大歓声を浴びた。さらに残り260ヤードのセカンドショットは、右からのフォローに乗ってグリーンをとらえる。「2オンできるとは思わなかった」。本人も驚くナイスショットの連発から奪ったバーディが、そこまでパーを並べていたモヤモヤを一気に払拭した。

何かに祈る原英莉花【写真】

「ショットはまあまあついてたんですけどね。難しいラインでなかなか合わずに」。序盤はパットが一筋外れる、という場面が目立った。だが18番で流れを変えると、1番パー5でも残り215ヤードの2打目が、20ヤードの打ち上げのなかグリーンをヒットしバーディ。最終9番パー4も、残り107ヤードから木の下を抜くショットをピンまで6メートルの位置につけ、それをねじ込むバーディ締めだ。「かなり下りのラインでしたけど、入る気がしました」。自信に満ちた状態で、グリーンを降りることができた。

初日は、強い雨と風のなかでのラウンドになった。「ちょっと風が吹いただけで警戒しちゃいました」と、その悪いイメージはどうしても頭から離れない。しかし、この日は穏やかなコンディションのなかプレー。「海もツヤツヤしてましたね(笑)」。コース脇に広がる絶景を、ようやく楽しむこともできた。

5月にヘルニアの摘出手術を受け、8月に復帰。そこからは「毎週、優勝を目指して頑張ってました」と気持ちを込めたプレーは変わらないが、やはりプレー面ではブランクを感じることも。しかし、32位だった先週の「ミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープン」からは、イメージと実際の出球が一致することが増えてきた。「探り探りで(復帰後)3、4試合はもどかしかったけど、今はマッチしてきました」。大事な試合で、それが結果にも出ている。

初日の「68」に続き、2日目も「69」。予選ラウンドで60台を並べ、トータルスコアも7アンダーまで伸ばした。「自分を信じて調整して、いいショットが打てるように。たくさんバーディが獲れるように頑張ります」。3打差の2位で迎える決勝ラウンド。3年ぶりの大会制覇に向けて、ここまではいい風が吹いている。

今週、そして来週の「スタンレーレディスホンダ」を終えると、一時日本を離れて渡米。そして10月17日(火)から来季の米国ツアー出場権をかけた予選会(Qスクール)のステージ2が始まる。「いい流れでアメリカに行きたいですね」。福井、静岡で弾みをつけてフロリダへ―。再び“日本一の女子ゴルファー”という肩書を手に入れて、今年の大きな目標に立ち向かいたい。(文・間宮輝憲)

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