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ケガを抱えながらも好発進 青木瀬令奈が今大会に懸けるワケ「ラストチャンスだと思っている」

ケガに苦しむ青木瀬令奈が好発進。好相性のコースで2年ぶりVを狙う。

所属 ALBA Net編集部
高木 彩音 / Ayane Takagi

配信日時:2025年11月15日 10時00分

青木瀬令奈が左手首を抱えながらも好スタート
青木瀬令奈が左手首を抱えながらも好スタート (撮影:上山敬太)

<伊藤園レディス 初日◇14日◇グレートアイランド倶楽部(千葉県)◇6769ヤード・パー72>
 
この大会に過去11回出場し、4度のトップ5入りを果たしている青木瀬令奈が、6バーディ・1ボギーの「67」で回り、5アンダー・7位タイの好発進を決めた。

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「グリーンがやわらかいので、チャンスにはある程度つけられました。その分、伸ばし合いになると思っていたので、目標は5つぐらいと思っていた。ちょうどいけたので、まずはよかったと思います」

コースとの相性は良い。グリーンがやわらかくボールが止まりやすいため、ウッドやロングアイアンでもチャンスにつけやすい。パッティング巧者の青木にとっては有利な条件がそろっている。「(コースは)好きです。ボミさんと優勝争いしたとき(2015年大会)もでしたけど、(勝利の神様が)いつか微笑んでくれるんじゃないかなって思いつつ、毎年やっています」と笑顔を見せた。

しかし、体は万全とはいえない。左手の親指の付け根にある軟骨がすり減り、痛みや腫れが生じる「シーエム関節症」を発症。今週は左手首から親指にかけてテーピングで固定しながら戦っている。症状は10月序盤の「日本女子オープン」に出て、「最初はコップが持てなかった。指で物をつかむ動きがダメでした」と振り返る。

その後、次戦の「スタンレーレディス」は欠場。翌週の「富士通レディース」には参戦したが、「一週間ではなかなか治らなくて、インパクトで手を離したり、グリップから親指を外したりしていた」ため棄権となった。

続く3試合には出場したものの、先週の日米共催「TOTOジャパンクラシック」では「初日の状況だと残りは欠場かな、TOTOが最後かな…と思っていました。でも針治療や手を使わない体幹トレーニングを続けて、もしかしたら最後までいけるかもと思えるようになりました」と話す。

ケガをしていても今大会に出場したい理由があった。「せっかくいいイメージなので今週が(今季初優勝へ)ラストチャンスだと思っている」。青木は現在、メルセデス・ランキング40位。狙うは、今シーズンの優勝者に加えランキング上位者などの40名だけが出場できる最終戦の「JLPGAツアーチャンピオンシップリコーカップ」に出場することだ。

来週の「大王製紙エリエールレディス」は2023年に優勝しているが「いままで30位から40位ぐらいで、飛ばさなければいけないし、あそこはチャンスがないと思っていての優勝だった」とコースに苦手意識がある。だからこそ「今週頑張りたい」という思いが強かった。

その闘争心は第1ラウンドから結果となって表れた。多少の痛みを感じることもあるなど、ハンデを抱えながらの戦いではあるが、相性の良いコースでさらにスコアを伸ばしたい。今季初優勝へ、青木は大きな一歩を踏み出した。(文・高木彩音)

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