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7年ぶり首位に「久しぶりすぎて(笑)」 15年ぶり親子タッグの片岡大育が復活へ

国内男子ツアーの福岡戦は第2ラウンドが終了し、ツアー3勝の片岡大育が復活Vに向け単独首位に躍り出た。

所属 ALBA Net編集部
高木 彩音 / Ayane Takagi

配信日時:2024年8月24日 09時48分

父と戦う片岡大育が7年ぶりの優勝に向けて単独首位に浮上
父と戦う片岡大育が7年ぶりの優勝に向けて単独首位に浮上 (撮影:佐々木啓)

<Sansan KBCオーガスタ 2日目◇23日◇芥屋ゴルフ倶楽部(福岡県)◇7274ヤード・パー72>

「久しぶりすぎて緊張します(笑)」。報道陣の前に立った35歳の片岡大育は、照れくさそうに笑った。初日に5アンダー・6位タイで滑り出し、2日目は7バーディ・1ボギーの「66」をマークしてトータル11アンダー。2017年「カシオワールドオープン」の第1ラウンド以来、7年ぶりの単独トップに立った。

復活へ! 片岡大育の最新セッティング【写真】

先週のオープンウィークで念入りにスイング調整を行い、復調のきっかけをつかんだ。「ショットが一気に調子良くなって。初日は恐る恐るだったんですけど、(2日目は)自分のイメージ通りの球筋で打てている。すごくいい組み立てができています」と試行錯誤しながらスイングを修正し、持ち球のフェードが輝きを取り戻した。

最後の優勝は2017年「アジアパシフィックダイヤモンドカップ」までさかのぼる。そこから長く苦しい時間を過ごしてきた。「ずっと調子がめちゃくちゃ悪かった。もう、本当に…。イップスかと思うぐらい」。

2013年から維持していたシード権は2019年に失った。同年あたりから持ち球のフェードが打てなくなり、「左にフックしてしまうショットが多くて。本当にゴルフにならなかった。いいスコアが出てもたまたま。気持ち悪かった」。これまでは“再現性”とはほど遠いプレーだっただけに、今季初の2日連続60台は大きな自信になる。

今週の相棒は63歳の父・和人さんが務める。「僕がデビューしたての頃にキャディをしてもらったことがあって。今年久しぶりにツアー選手権で」と、今年5月に約15年ぶりの親子タッグを結成。それまではロープの外から息子を見守っていた和人さんだが、「どうせ見に来るんやったら、キャディしたらええやんって感じで。車の運転もしてくれる。めちゃくちゃ楽やなと思います」(片岡)と支えになっている。

「オーマイガーって感じだね」とおだやかな笑顔を見せたのは和人さん。これまで苦しむ息子の姿を見てきたからこそ、この2日間の結果に復活の気配を感じている。「どうしても本人が落ち込んで、キッカケをつかめずにいたもんで。自分で取り戻したと思います。とてもいい調子になってきた。やっと戻ってきました」と目を細めた。

和人さんは甲子園ベスト8まで進んだこともある元高校球児。チーム内で声がけをしていた高校時代のクセがつい出てしまうことも。「クセでどうしても声をかけて、いらんことを言っちゃう。『うるさい』とかって言われますよ。そういう時は流したりして。『冗談や』ってね」。親子ならではのかけあいで、明るいムードを作っている。

今季はこれまで10試合に出場し、予選通過は1度だけ。賞金ランキング115位、リランキングは41位にとどまっている。次週の「フジサンケイクラシック」終了時にリランキングが行われるとあって、今回のチャンスは絶対にモノにしたい。

シード復帰、そして7年ぶりVへ。片岡親子が道を切り開いていく。(文・高木彩音)

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