<BMW 日本ゴルフツアー選手権 森ビルカップ 初日◇4日◇宍戸ヒルズカントリークラブ 西コース(茨城県)◇予選=7431ヤード・パー70>
ツアー通算1勝の阿久津未来也が、4試合ぶりに好発進を決めた。第1組がティオフした午前6時から強風が吹き荒れ、ただでさえ難易度の高い宍戸ヒルズCC西コースはさらにタフなコンディションに。そのなかで6バーディ・1ボギーの「65」をマークし、5アンダーの単独首位で滑り出した。
今季ここまで7試合に出場し、4月下旬の「前澤杯」で5位、5月上旬の「中日クラウンズ」で10位と上位フィニッシュを続けたが、その後の「関西オープン」から3試合連続で予選落ち。「自分の中で調子があまり上がっていなくて、予選落ちがずっと続いていた」と苦しい時期を過ごしていた。
原因はドライバーを中心としたロングゲーム。「メンタル的にも振れなくなり、スピードが出なくなっていた」。その背景には、「ジュニア時代のスランプ」と同様、「(ダウンスイングで)右肩や右腕が強く出てしまう」という動き。その修正の過程で生まれたのが、トップで一瞬“間”ができる動きだった。
「振ろうとすればするほど、その悪い動きが出てしまう。ドライバーのミスで予選落ちしたといっても過言ではない。飛距離も落ちるし曲がるし、本当に辛かった」と振り返る。前戦後はコーチの山崎泰宏氏とともに試行錯誤を重ねた。
右肩を出さないために切り返しの動きを見直した。「体の動かし方、動かす場所の意識を変えた。とにかく、腕が怖くて下ろせないんだったら、先に走らせる」。切り返しの始動はあくまで下半身などの体だが、インパクト前に腕を振り切る意識を取り入れた。
さらにギア面でも変化を加えた。シャフトを『ベンタスブラックTR』から『ツアーAD PT』へスイッチ。山崎氏も「タイミングが合うようになった」と話しており、この日はフェアウェイキープ率78.6%(11/14)で全体4位タイの数字を残した。2日間で35.7%だった関西オープンから大きく改善された。
「いままでやってきたなかで、あまりない感覚ではあったんですけど、山崎さんも相当考えて、いろんな案を出してくれていたので、それがきょうのところは少しいいほうに行ったのかなと思います。大きなミスがそこまで出なかった」。久々の手応えを感じながらも、「これをどうにか、1週間、調子を下げないようにしたい」と気を引き締める。
「今シーズン(の残りの試合)に向けて調子を上げていかないといけない。きょうのところはひとまず素直に良かった」。コーチとともに見つけた打開策が、低迷脱出への大きな一歩となった。好位置をキープし、決勝ラウンドへとつなげたい。(文・高木彩音)
