「AIG全英女子オープン」でメジャー初優勝を果たした桑木志帆。その勝因の一つとなったのが、高い精度を誇るパッティングだろう。そんな桑木がいつも行っているパットドリルがあるという。その真相を探ってみた。
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日本女子ツアーの練習日、桑木がよく行っているのが、パットを打つ際に顔の左側へコーチがスマホをかざし、打球の行方を見えなくするドリルだ。
練習熱心なゴルファーからは、「ああ、それね。ヘッドアップを防ぐための練習でしょ」という声が聞こえてきそうだが、桑木とコーチの狙いは少し違う。
桑木はボールを打った瞬間、「右に切れる」「ショートする」など、そのストロークで感じたことを言葉にしていた。
「この練習は、打ったときの感覚を研ぎ澄ますためのものです。速いグリーンだと、タッチが合わなくなると怖くて思い切り打てなくなります。でも、自分のタッチや癖が分かっていれば修正できます。この練習はすごくいいですね」と桑木。
続けて、コーチの岩本沙織氏も次のように説明する。
「結果を目で確認することに慣れてしまうと、感覚は鈍ってしまいます。目を信じるのではなく、手に残った感触だけで答えを出す。それを繰り返すことで、自分のタッチが研ぎ澄まされていきます」
わずかな打点の違いやストロークのブレによって、出球がどう変わるのか。手に残る感覚と実際の結果がリンクすることで、自分のストロークへの理解が深まり、ラウンド中でも修正しやすくなるというわけだ。
スマホは画像や動画を見るためのアイテムというイメージが強いが、「見えなくするため」に使うという意外な活用法にも納得させられた。
■桑木志帆
くわき・しほ/2003年生まれ、岡山県出身。2024年6月「資生堂レディスオープン」でツアー初優勝。同年最終戦の「JLPGAツアーチャンピオンシップリコーカップ」でメジャー初優勝を果たした。2026年は「Sky RKBレディスクラシック」で2年ぶりのツアー通算4勝目を挙げ、その後今季2勝目をマーク。さらに「AIG全英女子オープン」で海外メジャー初優勝を果たした。大和ハウス工業所属。