今季は3月に行われた「台湾ホンハイレディースゴルフトーナメント」で優勝し、メルセデス・ランキング3位につける菅楓華。再現性の高い彼女のアイアンスイングを、プロコーチの大西翔太が分析。アマチュアが参考にしたいポイントも教えてもらった。
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飛んで曲がらない教科書通りのアイアンスイングで、今後も活躍が楽しみな選手です。アドレスは肩や股関節、ヒザとすべてがスクエア。アゴの下に手元があり、前傾もナチュラルです。そこからバックスイングに入ると、左腕がしっかり伸びた状態で、ヘッドが腰の高さに上がるまでは、アドレスで作った両腕の三角形が崩れません。
その後のバックスイング後半は、左肩とアゴをくっつけるように上げます。バックスイングの初期段階は、ヘッドを低く長く、大きく上げて、クラブが9時の位置を過ぎたら肩を回していく。多くのゴルファーが参考になる形です。
ダウンスイングでは、頭が下がるわけでもなく上がるわけでもない、首が長い状態を保ったまま下ろしています。上半身がほどよくリラックスしていて、オンプレーンに下ろしやすい要素です。首が短くなる人は、肩や腕が力んでいる証拠で、力を抜いてダウンスイングを迎えられるようにするのが理想です。
また、ドローやフェードを打ち分けるには、スイング軌道やフェースコントロールが大事になります。菅プロは、ダウンスイングで手元が腰の高さに下りてきたときに、後方から見ると右前腕とシャフトが重なっている理想的なオンプレーン軌道。理想的な軌道で下ろすからこそ、ホールレイアウトやピンポジション、風などにも対応して、ドローとフェードを打ち分ける能力を持っているのでしょう。
もうひとつ、クラブコントロールに優れていると思わせるのが、しっかりと手元が通る懐が作れていて、右ヒジと体が近い距離を保ちながらインパクトする点です。前傾を保ちながら、左足のリードで切り返し、クラブを引っ張り下ろしてきたら、インパクト付近では左お尻のポケットに引っ張られるように回すことで腰がターン。しっかりと手元を通す振るスペースを作ることができるので、体の近くを手元が浮かずに通すことができています。アイアンのライ角通りにインパクトを迎えられるので、フェースも暴れることがないんです。
飛んで曲がらない上に出球が管理できているので、その先にあるスピンコントロールまで考えられるのが彼女の強みでしょう。タフなセッティングになればなるほど、ポテンシャルの高さが発揮できるスイングだと思います。
■菅 楓華
すが・ふうか/2005年生まれ、宮崎県出身。ルーキーイヤーはシードを逃すも、25年はツアー初優勝を飾り、メルセデス・ランキング4位に入る活躍。一躍トッププロの仲間入りを果たす。26年「台湾ホンハイレディース」でツアー2勝目を飾る。ニトリ所属。
■解説:大西翔太
おおにし・しょうた/1992年生まれ、千葉県出身。青木瀬令奈、安田祐香、中村心を指導するツアープロコーチ。プロキャディもこなし、スイング理論や女子ツアーのトレンドに精通