地面反力を使って飛距離アップするには、ハンマー投げのフォームが参考になるという。「ハンマー投げのように腕を脱力して伸ばすことがポイント」と、ティーチングプロの安岡幸紀とフィジカルトレーナーの山縣竜治は口をそろえる。平均飛距離200ヤードのアマチュアが地面反力を教わったら、なんと短時間で30ヤードも飛距離が伸びた。そのポイントを原英莉花のスイングをヒントにして詳しく教えてもらった。
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【山縣】 地面反力を使えるためのスイングのポイントをお伝えします。まずは、足でしっかり踏ん張って、僕が持っているロープを腕の力で引っ張ってみてください。
【中阪】 腕だけで引っ張ろうとすると、すぐ負けちゃいますね。
【山縣】 ヒジを曲げて腕で引っ張ろうとした瞬間に、地面を踏めずに自分の重心が浮いてしまう。クラブの強い遠心力に耐えることができないんです。それと同じことがダウンスイングでも起こるんです。そうしたら次は腕をリラックスして伸ばし、後ろに倒れてみましょう。すると、特に引っ張ろうとしなくても地面を踏めて強い力が出ます。ロープも引っ張れるはずです。
【安岡】 スイングはクラブと体の引っ張り合いです。腕を脱力して伸ばして後ろに倒れると、地面を踏めて強く引けるんです。綱引き競技でも腕は伸びていますね。原英莉花プロのインパクトは広背筋が広がり、背中が丸まっています。クラブに引っ張られて勝手に腕が伸びるため、強く踏めて力が伝わるんです。これは地面反力が使えている証拠ですね。
【中阪】 腕を脱力するためには、どんな練習をすればいいですか?
【安岡】 両手の人差し指と指を外して、下の指3本で引っかけるだけのグリップで連続素振りしてみましょう。腕を脱力してクラブの慣性に振られる感覚を養います。肩ではなく肩甲骨から腕がついていると思って、肩甲骨から腕を伸ばす感覚です。その後は、人差し指と親指を外すつもりで強く握らず、腕を脱力して大きな円を描くように連続素振りをしましょう。陸上のハンマー投げをイメージすると分かりやすいと思います。その際、くれぐれもクラブを投げないように注意してください。
■ティーチングプロ/安岡幸紀
やすおか・ゆきのり/1988年生まれ、高知県出身。プロコーチの柳橋章徳を中心に結成された、“スイングの本質”を追求し、ゴルファーを限界突破せる集団『BREAKTHROUGHGOLF』に名を連ねる。
■フィジカルトレーナー/山縣竜治
やまがた・りゅうじ/ 1982年生まれ、山口県出身。飛距離300ヤード以上の感覚を伝え、体験させる、体の出力に特化したスペシャリスト。チーム『BREAKTHROUGH GOLF』の一員でもある。
■アマチュア/中阪健一さん(47歳)
なかさか・けんいち/1978年生まれ、和歌山県出身。ゴルフ歴10年でHC18。球技は全般的に苦手で中高はバスケ部でずっと補欠だった。年間70ラウンドのゴルフ好きだが、100を打つことも多い。
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