80を切るならアイアンのパーオン率を上げて、悪くてもパー、あわよくばバーディというホールを増やしていきたい。特に100ヤード前後の距離では、バーディを狙えるショットの精度がほしい。微妙な距離を打ち分けるには?
ボールを右サイドに置いて、キャリーを落とす
スタンスはややオープンにして、ボール位置を通常より半個から1個分、右サイドにセット。こうすると、ロフトが立って球の打ち出しが低くなり、キャリーを落とせる
残り100ヤード前後の距離は、1〜2ヤード刻みでコントロールできるのが理想ですよね。それには次の2つのテクニックを使いましょう。1つはボールを右サイドに置いて、ハンドファーストの度合いを強くします。こうやって打ち出し角を低くして、球の高さを抑えると、キャリーが落ちる。つまり、球の高低で距離をコントロールするわけです。
右肩をゆっくり回して、ヘッドの走りを抑える
途中で右肩の回転が止まると、ヘッドが走って距離感をコントールしにくくなる。右肩を回すスピードを変えることで、ヘッドが走らず微妙な距離感を打ち分けられる
もう一つはダウンスイング以降、右肩をゆっくり回して、体の回転スピードを少し下げます。ショートアイアンやウエッジは、速く振るほどコントロールが難しくなるため、体の回転と腕の振りを一体にする感じで「ヘッドを走らせない」ことがコツ。これらのテクニックを組み合わせると、中途半端な距離にもうまく対応でき、ベタピンショットが打てますよ。
ヘッドを走らせないように右肩をゆっくり低く振り抜けば、通常より飛距離を落とすことができる
五十嵐 雄二
いがらし・ゆうじ/ 68年生まれ。埼玉県出身。09年の公式戦「日本ゴルフツアー選手権」で40歳にしてツアー初優勝を達成。切れ味鋭いアイアンショットが武器。かつてジャック・ニクラスが愛用していたモデル、「ジョージ・ロー ウィザード600 スポーツマン」などクラシックパターを収集している。18年には、シニアツアーデビューを果たした