国内シニアツアー「いわさき白露シニアゴルフトーナメント」でシニア3勝目を挙げた手嶋多一。独特すぎるクラブセッティングについて直撃した。
ドライバーはミズノ『ST200X』(10.5度)に『TOUR AD クワトロテック 75 X』を組み合わせて使用。ドローヒッターの手嶋だが、現在はあえてフェードを選択しているという。その理由は?
「今はドライバーはフェード、アイアンはドローと、しっかり使い分けています。ドライバーはフェアウェイに置きたいし、アイアンはピンを狙いたいから、自分の持ち球を使うんです」
現代の460ccヘッドでは、無理にドローを打とうとするとドロップするという。
「昔の小さいヘッドなら右から出してドローが打てますが、今の大きいヘッドでドローを打とうとするとドロップする。少し右に抜けるフェードの方が飛ぶんです。プラヤド・マークセンもそうですが、右にプッシュして飛ばしている。あの方が飛ぶんですよ。今のクラブでドローを打とうとするとキャリーが出ない」
アイアンは5I〜PWで、ミズノの軟鉄鍛造『MX フォージドプロ』に『K's プロト S』を装着。ヘッドがプロ用モデルではないという点も特徴的だ。
「あれはプロ用じゃないんです。ミズノショップ限定アイアンで、市販されていません。他のプロはアスリート系の『ミズノプロ S3』とかを使うけど、僕は『ヘッドが小さいから無理』と言って、特別に使わせてもらっています。ヘッドは大きくてやさしいです。(昔は小さいヘッドを好んでいたが?)以前はドライバーも小さかったからよかったけど、今はドライバーが大きいのにアイアンだけ小さいと打てない」
アイアンは市販モデルはロフトが立っているので、ロフトを寝かせているという。刃が出てしまうので、グースネックにして仕上げてもらっているというから面白い。
ボールは、ツアープロとしては珍しくミズノ製の『ミズノプロ X』を使用。その理由をこう語る。「ミズノのボールは、去年より評価がぐっと上がったんです。飛距離に関しても、ミズノのボールは飛ばないわけじゃない。むしろちょっと飛ぶんじゃないかというくらい」。
スピン性能についても高く評価している。「アプローチのスピンがめっちゃかかる。すごいスピンです。アイアンも止まります。オススメですよ。ショップで買ってください(笑)」。
手嶋が絶賛するミズノのアイアンとボールは、一度打ってみたいものだ。
【手嶋多一のクラブセッティング】
1W:ミズノ ST200X(10.5度/TOUR AD クワトロテック 75 X)
3W:ミズノ ST-G(15度/TOUR AD F-75 X)
3U:ミズノ ST-Z 230(18度/OT TOUR Iron i110X)
4U:ミズノ ミズノプロ FLI-HI(OT TOUR Iron i110 X)
5I~PW:ミズノ MX フォージドプロ(K's プロト S)
50・54・60度:ミズノ ミズノプロ X(DG S200)
PT:テーラーメイド スパイダー ツアーX
BALL:ミズノ ミズノプロ X
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