「やさしいクラブ」と言われるユーティリティだが、プロが使うツアーモデルからシニア向けの軽量タイプまで幅広い。今回は、ティーチングプロの関浩太郎が最新モデルを試打しながら、新しいユーティリティの選び方を提案する。
アイアンよりやさしいとされるユーティリティだが、その中でもツアーモデルからアベレージ向けまで特徴はさまざま。それを見極める第一歩が“4つの顔”だと関は語る。
「ドライバーやアイアンに比べても、ユーティリティは顔の特徴がそのまま球筋や飛距離に出るクラブです。だからこそ、まず顔で選べば自分に合ったカテゴリーが分かります。今回は最新モデルの顔を確認しながら試打し、大きく4つのタイプに分類してみました。
1つ目は、最もやさしい“お助け型”。ロング〜ミドルアイアンが苦手な人向けで、飛距離性能がもっとも高いです。2つ目は、シャープな顔つきの“アスリート型”。ツアープロも使用するモデルがあり、『アイアンは打てるけど、もう少し楽にパーオンしたい』という80台ゴルファーにおすすめですね。
3つ目は、最も万人向けの“バランス型”。海外大手メーカーの主力モデルはこのタイプが多い。そして4つ目が“アイアン型UT”。見た目はアイアンに近く、低い打ち出しからスピンがしっかり入る弾道で、『やさしいロングアイアン』を打っている感覚に近いです」(関)
実際に試打したモデルは、これら4タイプに分けられる。店頭でまず構えて“顔”を確かめ、気になったモデルを試打して、自分にぴったりの一本を選んでほしい。
試打したUTリスト
タイプA【お助け型UT】
大型サイズでヒール側が厚い。ヘッドサイズが大きく、ヒール側にボリュームがあるタイプはつかまりも良くてお助け度満点のモデル。国内メーカーのユーティリティに多い。
ダンロップ:ゼクシオ14
ブリヂストン:BX2HT HY
ミズノ:ST-MAX 230 LITE
キャスコ:UFO AIR UT by パワートルネード ゴールド
タイプB【アスリート型UT】
シャープでグースネックになっていることで、ネックからフェースにつながるラインがアイアンのように見えて構えやすい。
ブリヂストン:BX1ST HY
オノフ:ユーティリティ ウイングスKURO
ロイヤルコレクション:RC-VT
つるや:GOLDEN PRIX TR-02
タイプC【バランス型UT】
ストレートネックで万能。アスリート型とお助け型の中間的なサイズ感で、オーソドックスな形状のバランス型。ストレートネックでスクエアに構えやすい。
キャロウェイ:APEX UW
キャロウェイ:APEX Ti スーパーハイブリッド
ダンロップ:ゼクシオ14∔
本間ゴルフ:TW777
ヤマハ:RMX DD
ロイヤルコレクション:RC-VX
タイプD【アイアン型UT】
ウッド型UTが苦手な人に。アイアン型UTの顔はほぼアイアン。昔のアイアン型UTに比べて後方部分が見えなくなり、スマートなモデルが増えた
キャロウェイ:APEX UTアイアン
ピン:iDi
タイトリスト:T250 ユーティリティアイアン
タイトリスト:U・505 ユーティリティアイアン
ミズノ:ミズノプロ FLI-HI
■解説 関浩太郎
せき・こうたろう/ 1974年生まれ。米国で最新理論を学び、2005年にセキゴルフクラブ目黒を主宰。スイングコーチ&フィッターとして最新ギアに精通する。
◇ ◇ ◇
女子プロの使用ギアを詳しく解説! 関連記事:【西郷真央、古江彩佳、佐久間朱莉、原英莉花、川﨑春花…女子プロが手放せない名器図鑑】もチェックしてみてください。
