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ケプカ&申ジエの優勝から、海外のクラブ契約フリー選手が好むアイアンを考える

契約に縛られず、好きなクラブを使えるクラブ契約フリープロ。ここ1、2年で急増していますが、そんな契約フリー選手は日本でだけ増えているわけじゃありません。だって先週も…。

配信日時:2017年11月22日 16時21分

どのメーカーにも「軟鉄鍛造アイアン」は何機種もある。なんでミズノ?

筆者 「我々マニアックチームで議論する以上、ミズノからの伝聞だけでは記事になりませんよね。だって、そもそも、打感のいい軟鉄鍛造アイアンを海外プロも好むと仮定しても、どのメーカーにも軟鉄鍛造モデルが用意されていますから。そんな中で、なぜ36%がミズノを好むの?って話しです。この疑問、難問にちょっと挑みましょうよ」

P編 「そこ、私にとどのつまりを言わせたいのは分かるんだけどさ、いろいろと問題が出るからやめようよ」

P筒 「長岡さんって、本当にテロリストですよね。勘弁してください」

筆者 「え〜〜。その忖度、やめましょうよ。昨日ボクのこと違反野郎と罵ったのなら、【この忖度野郎が!】って言い返しますよ!」

P筒 「……。長岡さん、まだ『JPX900ツアー』の形状や性能について何も語っていませんよ?契約フリーのケプカ他、ミズノ契約海外プロのほとんどが使っているこのアイアンについての議論はいいんですね?それなら帰りますよ?」

筆者 「分かりましたよ!海外モデルで『MP-66』に似ているとは聞いていますが、ちょっと画像を見て見ましょう」
「海外選手はバンス大きめを好む」なんて言う人もいますが、刀のようにターフを切れるこちらも魅力的なんですね〜

「海外選手はバンス大きめを好む」なんて言う人もいますが、刀のようにターフを切れるこちらも魅力的なんですね〜

P編 「トップラインが薄くてコンパクトでいい顔だね。この手の“ミズノ顔”というのは、ブレないよね。S25Cで打感も柔らかそうだ。でも、ソール幅は狭めだけど、あんまりバンスがないね」

P筒 「村田さん、ミズノUSAのサイトでは、各番手のオフセット量からバンスまで全て記載がありますね。これは丁寧な社風のミズノらしい。こういうところも海外でブランドロイヤリティが高いところかもしれません」
米国ミズノでは、オフセットもバンスも全番手記載!

米国ミズノでは、オフセットもバンスも全番手記載!

筆者 「『MP-66』に似ているとは聞いてますが、そこで言えばヘッド長は75ミリくらいですかね。ほら、テーラーメイドの『P700』シリーズって、全部ヘッド長が名前の由来になってるじゃないですか、マッスルバックの『P730』が73ミリ、『P790』は79ミリって。この『JPX900ツアー』でいえば、プロ向けのセミキャビティだから、かなりコンパクトには見えますけど」

P編 「まぁ、でもフェース長に関しては、各社がどこからどこまでを測っているか?まちまちだからね。実物を手に入れないと、PCM計測には当てはめようがないなぁ〜」

各メーカー、同じ「軟鉄鍛造」との言葉でも、その中身はまったく違う!?

ミズノでは鍛造工程をすべて画像&動画で開示しています。とてつもない自信!大手メーカーでここまでやる所、他にありますか?

ミズノでは鍛造工程をすべて画像&動画で開示しています。とてつもない自信!大手メーカーでここまでやる所、他にありますか?

筆者 「やっぱり、実物がないと想像で議論するのはキツイですよね?」

P筒 「いや、そんなことないですよ。ダスティン・ジョンソンは前のマッスルバックは4年近く使ったじゃないですか。もう、プロ向けの軟鉄鍛造アイアンって、形状にしろ、サイズにしろ、長年の結論でほぼ答えが出ているというかね。求める操作感やサイズや顔が長年の経験でミズノは“これならイケる”というものが分かっているはずで、そうそう外さないと思いますよ」

筆者 「いや、『JPX900ツアー』については実物がないから詳細は分かりませんよ。だからこそ、この話なら議論できるんです。【なぜ、PGAツアープロの36%がミズノを使いたがるか?】。これなら『JPX900ツアー』に話を限定していませんからね」

P筒 「また蒸し返すの!?しつこいなぁ〜本当に。一度食いついたら離さないスッポンみたいな人ですね……」

P編 「ホント。分かったよ、一つだけヒントをあげる。全部は言わないけど、それで納得しろよ?」

筆者 「はい!分かりました」

P編 「よし。あのね、【軟鉄鍛造アイアン】、【FORGED】 って言うけど、その言葉の中身がメーカーによってまったく違うんだよ。素材も、製法も、何回叩いているかも、鉄の組成も。ミズノは“軟鉄鍛造の言葉の中身”に圧倒的な自信があるから、グレインフローフォージド製法をアピールしているんだよ。じゃあ他社は?ってなるけど、そこは君が各メーカーに聞いてみなよ。本当にミズノと全く同じことをイチからやったら、今までとは全くコストが合わないはずだよ」
ネック一体で叩くから、鍛流線が切れないのだとか。このメリットを感じ取れる人には武器になるんですね…

ネック一体で叩くから、鍛流線が切れないのだとか。このメリットを感じ取れる人には武器になるんですね…

筆者 「う〜ん。他社の製造工程を知れってか……。それって、製品に違いが出るのは打感とかフィーリングの部分ですよね?でも、フィーリングの部分だし、打感は音がメインだとも聞くし、なんか曖昧な世界だと思うんですよね〜」

P筒 「もちろん、その細かな違いを世界でトップレベルのプロだからこそ、アマチュアよりもシビアに感じるのだと思いますよ。そもそも、プロゴルファーとアマチュアとで、持っているセンサーはどちらが優秀だと思いますか?そして、センサーの数自体、どちらが多いと思いますか? アマチュアの長岡さんがゴルファーとして藤田寛之プロや池田勇太プロよりも敏感だなんて、いくら大ぼら吹きでも言わせませんよ!」

筆者 「またまた。極端な例えするなぁ……」

P筒 「プロによって、敏感な人も鈍感な人もいます。敏感であっても、結果重視でアイアンを選ぶ人もいます。ただ、自分がどの打点で打ったか?ミスしているのか?細かい弾道コントロールができるか? そういったフィードバックが得やすいからこそ使うのは間違いないかと。契約フリーでミズノを選ぶプロは、そこを重視した結果だと納得してもらえませんか?」

P編 「筒さん、もう帰ろう。ヒントは1つだけと言ったじゃん、サービスしすぎだよ、鈍感力の高い長岡なんかに。この男は鈍感力で言えば、PGAツアーのトッププロも真っ青なくらい、面の皮が厚いんだから」

筆者 「……。(さすがに、そこまで言われたら応えますよ…)」


Text/Mikiro Nagaoka

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