『RS ユーティリティ』は、バランスが良いクラブだというのが第一印象です。飛びますし、変に無理をしなければならない所がないからです。

個人的に、ユーティリティに不可欠な機能は飛距離性能だと考えています。『RS ユーティリティ』は、その部分は余裕で合格です。

ボールに構えると、まず、小さいヘッドがより締まって見えて良いです。小さいヘッドのユーティリティが好きなゴルファーに『RS ユーティリティ』はオススメです。構えやすいだけではなく、機能としても、ラフなどからでも抜けが良いのです。

ちょっと注意が必要なのは、3番と4番が別のクラブのような違いがあることです。3番はぶっ飛びユーティリティで、グリーンを狙うとしても、花道から転がし上げるイメージの弾道が出ます。でも、4番はグリーンにボールを直接乗せてスピンで止まるようなボールになるのです。どちらも、悪くはないのです。使い方をしっていれば、逆に使いやすい差だと考えることも可能です。

久しぶりに、試打ラウンドしながら、この『RS ユーティリティ』はバッグに入れたも良いなぁ、と思いました。一番気に入ったのは、安心して打てることです。自分を裏切らないクラブかどうかは、極端な話1ホールで十分にわかります。安心して打てるということは、我慢をしないで良い、というのとかなり似ています。

『RS ユーティリティ』は、ウッド色が強いユーティリティなので、フェアウェイウッドが苦手なゴルファーに、ウッド代わりに入れるクラブとしても、3番はオススメです。

飛ばすことは、クラブで完全にお任せして、狙い通りに打つことだけに集中できる『RS ユーティリティ』は、本当に優秀なクラブです。本格的な上級者から、中級者、向上心がある初級者。あらゆるレベルのゴルファーに打って欲しいクラブです。

『RS ユーティリティ』

ヘッド素材　　マレージング鋼（AM355P）
フェース素材　マレージング鋼（C300）
ヘッド体積　　#3/115cc、#4/112cc
ロフト　　　　#3/19度、#4/22度
ライ角　　　　58度
フェース角　　−2.5度
シャフト　　　Diamana FOR PRGR M-40（SR）
長さ　　　　　#3/40.25インチ、#4/39.75インチ

ロマン派ゴルフ作家。1965年東京都文京区生まれ。中学１年でゴルフコースデビューと初デートを経験し、ゴルフと恋愛のために生きると決意する。競技ゴルフと命懸けの恋愛に明け暮れた青春を過ごし、ゴルフショップバイヤー、広告代理店、市場調査会社を経て、2000年よりキャプテンc-noのペンネームでゴルフエッセイストに。日本ゴルフジャーナリスト協会会員