■“灼熱大会”へのこだわり
年々夏が暑く、長くなるが、灼熱の中で行われることが同大会のポリシーにもなっている。今年は例年よりも涼しく、3日目は時折強い雨と風にも見舞われた。選手たちも口を揃えて「涼しかった」と振り返ったほどだが、この時期にこだわるのは、以下のような理由がある。
「やっぱり我々、企業としてみれば、プロアマがとにかく大事な1つのコンテンツになる。その時に雨だとゴルフをやりたくなくなる。それを考えるとベストなタイミングは梅雨明けして天候が安定している今の時期。春先は芝が茶色いから綺麗な時期でやりたいと考えると5-9月。でも後半は台風が来る確率が高い。今も昔も暑いのは変わらないし、最近は暑さ対策グッズもあるし、なにより気候に対応できるかもプロには必要」
小石氏自身もシングルプレーヤーの腕前で、この大会が1年を通して1番楽しみにしているイベントでもあるが、ビジネスマンとしてはプロアマを成功させたい。そこに参加する企業へのおもてなしも込めて、真夏のこの時期に開催しているという。
■小石名誉会長が契約選手に求めることと大会の今後
「とにかく本戦に関しては選手たちがいろんな気象条件に対応できるだけの体力面と精神面を培ってほしい。活躍はプロとして当然なんだけど、それ以外にもプロアマがある。そこで一般の人たちと接する機会があるので、そういう時の礼節をしっかり学んでいってほしいなとは思いますね」
小石氏の求めることは選手個々の活躍と、大会の成功。プロアマや前夜祭では小石氏自らが参加者の席をまわる姿も見られた。同大会は、BPカストロールが単独で共催する試合で、会場にはためくのぼりも同社のものだけ。
だからこそ、選手だけでなく、そこに参加する人たちへの細やかな気遣いができる“アットホーム”な雰囲気が作り上げられる。小石氏と契約選手、そして同社とゲスト。そういった人々の密接なコミュニケーションが、老舗大会を作り上げる、大事な要素になっている。
