■選手をサポートする立場として思うこと
他のスポーツと比べても、ゴルフは競技人生が長いスポーツの一つだ。とはいえ、年齢を重ねれば体力面の衰えは避けられない。長年にわたって大会を開催し、選手たちを間近で見てきたからこそ、小石氏は競技を続けていく上で選手たちが直面する課題にも目を向けている。
「技術面では変わらないと思いますが、体力は落ちてくる。優勝しますと言っても、年齢を重ねていけば難しい。この先、結婚もあれば、お母さんにだってなる。どうゴルフと向き合っていくか、その分岐点を自分で決める難しさがある」
今大会では23年から託児所を設け、“ママさんゴルファー”をサポートしている。契約プロで今季初出場となった川満陽香理も、子どもを預けてプロアマに参加した。『プレーしていても安心できることは大きい』と、母親としての一面ものぞかせていた。
小石氏が話すように、川満は2歳半の息子を育てながら競技を続けている。試合に向けた調整は決して簡単ではない。保育園に子どもを送ってからコースへ向かうこともあり、プロアマを含めて3日連続でゴルフをするのはひさしぶりだったという。
とはいえ、生涯スポーツともいわれるゴルフには、他競技と比べて長く競技を続けられるというメリットがある。「そこは恵まれている」と小石氏は話す。選手をサポートする立場として、競技を続ける上での課題を考える一方、ゴルフならではの長い競技人生、そしてその先にあるセカンドキャリアについても思いを巡らせている。
■これからステップ・アップ・ツアーに見据えるもの
古参大会の一つとして、長年にわたりステップと関わってきた。当初はわずか5試合だったツアーも、今季は22試合の開催が予定され、レギュラーツアーを目指す選手たちにとって重要な実戦の場として成長してきた。
レギュラーツアーには、その年の優勝者やメルセデス・ランキング上位者らが出場する最終戦「JLPGAツアーチャンピオンシップリコーカップ」が設けられている。小石氏は、ステップにも同様の舞台があっていいのではないかと考えている。
「試合数も増えてきているので、ステップ・アップ・ツアーでもやってもいいのでは」
また、現在は明治安田ステップ・ランキング(賞金ランク)上位2人に入ると、翌年のレギュラーツアー前半戦の出場権を獲得できる。その権利についても、「数年の権利で与えたい」という思いを持っている。いずれの構想にも、根底にあるのは選手たちへの思いだ。
選手には、プロゴルファーとして結果を追い求めながらも、一人の人間として成長してほしいし、そうした環境を整えたい。長年にわたり大会を支え、選手たちと向き合ってきたからこそ、小石氏の視線は今、一つの大会だけでなく、ステップ・アップ・ツアー全体の未来へと向けられている。
