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12度目のプロテスト挑戦 「今年が最後という気持ち」 30歳・境原茉紀が抱く“覚悟”

今年はティーチングの資格で下部ツアーに出場も。境原茉紀はラストチャンスに懸ける。

所属 ALBA Net編集部
間宮 輝憲 / Terunori Mamiya

配信日時:2025年11月5日 09時20分

1995年生まれの境原茉紀にとって、今年のプロテストが“ラストチャレンジ”だ
1995年生まれの境原茉紀にとって、今年のプロテストが“ラストチャレンジ”だ (撮影:福田文平)

<JLPGA最終プロテスト 初日◇4日◇JFE瀬戸内海ゴルフ倶楽部 (岡山県)◇6464ヤード・パー72>

合格率は3%。その難関で“一発合格”できる選手はわずかで、現在ツアーで活躍する選手たちのなかにも、何度も挑戦し合格を勝ち取った選手は少なくない。日本女子プロゴルフ協会(JLPGA)によると、今回のプロテスト参加者のうち、最多受験回数は12回目の境原茉紀(さかいはら・まき)。今年8月に30歳になった境原は、強い覚悟を胸に岡山でプレーしている。

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広島国際学院高を卒業してから始まったプロテスト合格への道。最終テストには過去6度進んでいるが、ここまで歓喜の瞬間は訪れなかった。この間には父の勧めもありティーチングプロ資格取得にも励み、2023年1月にはJLPGAに入会。それでも、「プロテストは受かってないしこのまま諦めるのはもったいない」と、挑戦を続けている。

苦労して得たティーチングの資格を生かし、23年からは下部のステップ・アップ・ツアーにも出場。今季も12試合をプレーしている。「プロテストに受からなくても、レッスンの道にも行ける。ティーチング資格を取得したことで、気持ちは楽になりました。ゴルフはやりやすくなった」。実技・試験などを積み重ねるため、取得までに3年間を要する資格だが、それが今では重要な“安定剤”にもなっている。

ただ、自分のなかで線は引いている。「テストは今年が最後という気持ちです」。これが今回の会場に持ってきた覚悟だ。「ステップ・アップに出させてもらっているなかで、テストに合格して出るのと変わらないかもしれないけど、競技を続けている限りは受け続けようと思っていました」。だが30歳という節目を迎えたことや、今年2月に結婚したことを機に、そんな心境にも変化が。“ラストチャンス”を掲げるなか、まずは最終まで進むことはできた。

初日は前半の5番でバーディを奪いながら、その後は足踏み。16番をボギーとしてイーブンパー・31位タイで滑り出したが、「ずっと受けていたので『落ち着いてるな』と思えてます」と、地に足をつけたゴルフは続けることができた。

合格ラインの20位タイ以内までは1打差。「ボギーを打っても焦らないように。たぶん風も出てくるし、難しいと思うけど、バーディも無理に取りにいかず、パーでしのいでいきたい。取れるところで取れれば」。そう思えるのも、経験があってこそ。集大成の想いを、合格につなげたい。(文・間宮輝憲)

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