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「ここに来る時ほど不安ではないかも」 渋野日向子は“0.3歩”前進して全英へ

渋野日向子は5試合ぶりに4日間を戦い抜いた。

所属 ALBA Net編集部
笠井 あかり / Akari Kasai

配信日時:2025年7月28日 06時30分

<ISPS HANDA スコットランド女子オープン 最終日◇27日◇ダンドナルド・リンクス(スコットランド)◇6538ヤード・パー72>

5試合ぶりに決勝に進んだ渋野日向子は、最終日を3バーディ・1ボギー・1ダブルボギーの「72」で回った。トータル1オーバー・50位タイ。海外メジャー「AIG女子オープン」(全英)の前哨戦で、4日間を戦い抜いた。

【写真】インタビュー中に涙をこらえる渋野日向子

冷たい風が吹きつけるなか、裏街道の10番からティオフ。序盤からショットでつけて、伸ばせそうな雰囲気を漂わせた。タップインパーを重ねながら、14番パー5で初バーディ。18番パー5では2オンに成功して奪った。

後半もチャンスを演出したが、「ショットは良かったほうなので、パットが入ってくれれば。きのうに引き続き、打てなかった」。前日と同様、グリーン上でボールがカップになかなか届かなかった。

そんななか迎えた6番パー3では、「やっと打てた」とバーディパットがカップをかすめて1メートルほどオーバーできたが、返しを外して3パットのボギー。「けっこうショックでした。ちょっとびっくりした」。7番ではショットで左のミスが続き、3パットでダブルボギーを喫した。それでも最終9番はピンを刺すショットでバーディ締め。なんとかイーブンパーにまとめた。

涙とともにカットライン上で決勝進出を決めた。巻き返しを図ったなかで伸ばせなかった悔しさをにじませるが、5試合ぶりに過ごした週末では、時折、笑顔も見られた。「自分の持ち球のドローが出る回数が増えてきていた。エビアンに比べたら安心して打てる回数も多かったし、見ていられるなというショットが多かったです」。

前戦の海外メジャー「アムンディ・エビアン選手権」では、悔し涙を流し、「いまは自信ゼロなので…」と言葉を紡いでいた。「(気持ちが)けっこう下がっていた。(今週は)平均点までは行っていないけれどめっちゃマシです」。2週間前に比べれば、「0.3歩くらい」前進した。

「全米女子オープン」で7位に入ったものの、シーズンを通してはなかなか上位に顔を出せず、ポイントランキング88位につけている米4年目。試行錯誤が続くなか、2019年覇者として迎える全英を前に、一筋の光が見えた。昨年からは冠を務めるAIGとブランドアンバサダー契約を結び、思い入れのある大会でより一層、気持ちが引き締まる。

「ここに来る時ほど不安ではないかもしれない」。直近2年連続で予選落ちしている全英での活躍を誓い、笑顔でウェールズに向かった。(文・笠井あかり)

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