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“池ポチャパー”からのイーブン 「悔しさより満足」の西村優菜が徹底した頭脳プレー

西村優菜は上位も見える位置で決勝ラウンドへと向かう。

所属 ALBA Net編集部
高桑 均 / Hitoshi Takakuwa

配信日時:2023年6月3日 10時02分

<ミズホ・アメリカズオープン 2日目◇2日◇リバティ・ナショナルGC(米ニュージャージー州)◇6656ヤード・パー7>

ときおり吹く気まぐれな風、やっかいなピン位置など、決して易しくないコンディション。そのなかで、西村優菜は1バーディ・1ボギーのイーブンパーで回りトータル2アンダー・17位タイで決勝ラウンドに進む。

早朝の1番ティに立った西村は、出だしから大ピンチを迎えた。「いろいろ思いながらティショットを打ってしまった」と右に池、左に大きなバンカーが構える右ドッグレッグホールで、ティショットはその右の池に吸い込まれた。「入ると思ったんですよね(笑)」。迷いがそのまま結果に出てしまったが、すぐに切り替えることに成功した。

ペナルティエリアの手前にドロップし、放った3打目はピンをかすめ奥2メートルに着弾。下りのパーパットを沈めて、ケガなくすんだ。いきなりのダブルボギーでもおかしくない状況からのパーセーブ。これで落ち着いたが、その後はパーを並べるプレーが続く。「すごくタフで、狙えないピンもあってガマンの1日でした。もうちょっとバーディが獲りたかった」と、この日の初バーディは11コのパーを重ねたあとの12番パー4。グリーン右サイドのピン位置で西村の2打目は左6メートルにオン。これを沈めてようやく一つ伸ばすことに成功した。

続く13番パー5でもバーディチャンスにつけるが取りこぼし、14番ではアプローチのミスからボギー。その後もバーディパットを放つも決まらずという展開が続いた。それでも「満足感のほうがちょっと上です」と、耐えたことには合格点をつける。

飛距離が出るほうではない西村にとって、距離が長いホールで、右奥のピンで右からの風では、持ち球のドローで攻めにくい。「ピンをデッドに狙っていけないホールが多かった」というなか、そんな状況でもしっかりグリーンセンターを捉えながらパーを拾う戦略を徹底した。「ステディにできたし、合格点をあげられる」と表情は明るい。

これで予選を突破し、上位も見える位置で週末へと向かう。「あと2日ある。コースは嫌いではないので、もうちょっと伸ばしたい」。中盤戦以降の出場権をリシャッフルで獲得し、進撃はこれから。ムービングデーも戦略を徹底し、いい形で最終日に入りたい。(文・高桑均)

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