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ミラクルパーセーブから1年 渋野日向子、もっとも思い出に残るポートランドの一打は“キノシタ”

今週行われる「ポートランドクラシック」に出場する渋野日向子。1年前は悔しさと、ある1プレーが印象に残っているという。

所属 ALBA Net編集部
高桑 均 / Hitoshi Takakuwa

配信日時:2023年8月31日 09時09分

<ポートランドクラシック 事前情報◇30日◇コロンビア・エッジウォーターCC(オレゴン州)◇6467ヤード・パー72>

初めてオレゴン州の地を踏んでから3年。渋野日向子が3度目の「ポートランドクラシック」に戻ってきた。最初は山火事による競技短縮に見舞われ、昨年は優勝争いからの最終日失速という悔しさも味わった。そんな地に戻って記憶もよみがえるかと思いきや。「少ないです」とあまり覚えていない…。

これが昨年の“ミラクルショット”の一部始終です【写真】

昨年は初日を3位でスタートすると、3日目を終えて首位と1打差の4位タイにつけファイナルラウンドに向かった。しかしダブルボギー2つで「76」と失速。いろいろあった大会で、いちばん思い出すのは2日目の出来事だ。その日はパー5での2オンイーグルやチップインバーディなど派手にスコアを伸ばしたが、一方で「めちゃくちゃなゴルフ」と話していたように、池に入れながらパーセーブといった瀬戸際での耐えも見せた。

なかでも、11番パー4が「いちばん覚えている」。やや右ドッグレッグの短いパー4でティショットを左に曲げると、これが“木の下”に見事に止まった。無数の枝が地面を覆うように低く張り巡らされた中で、その枝の下に入り気合を込めて放ったショットは奇跡的にグリーンをヒット。ミラクルリカバリーでパーパットも決めたプレーがもっとも印象的だった。

喜怒哀楽の詰まったラウンドを懐かしみつつ、今年はフレッシュな気持ちでまたこの地に立つ。前週の「CPKC女子オープン」では不調を訴えながらも予選突破。最終日の最終ホールでは渦巻くラフからチップインバーディを決めて、気持ちよく乗り込んだ。そして今週のコースは先週と同じ設計家によるもので、「芝質も似ているような感覚はある。チャンスにつけられるところは攻めていけるように」とスコアの伸ばし合いとなる今大会ではバーディチャンスを積み重ねていつもりだ。

「短いパー5は獲って、ほかにもセカンドショットが短いところとかも獲りきれるか」と昨年の反省と経験を生かした攻めで今年は4日間安定したプレーを心がける。「まだ日替わりでぜんぜんダメ」と調子の波は激しいが、終盤戦に向けてここポートランドからギアを上げていく。(文・高桑均)

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