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パットに苦しんだ2人 畑岡奈紗が見せた神業リカバリー、古江彩佳はグリーン攻略し“アジアのメジャー”へ

畑岡奈紗が最終日に“神業”。バンカーの目玉から斜面を使って1.5メートルに寄せ、ギャラリーを沸かせた。

所属 ALBA Net編集部
間宮 輝憲 / Terunori Mamiya

配信日時:2023年2月27日 08時00分

<ホンダLPGAタイランド 最終日◇26日◇サイアムCC パタヤオールドC(タイ)◇6576ヤード・パー72>
 
日本のエースが、最終日に“神業”とも呼べるバンカーショットを見せた。それが7番パー5の3打目だ。セカンドショットがグリーン左脇のバンカーに入ったのだが、運悪くそれが目玉に。「今週は目玉になることが多くて…。バンカーの砂が多くて、淵で止まってしまうコースではよくあること。まんまとはまってしまいました」。

とは言っても、あきらめたわけではない。クラブを握り、砂地に立つと、すくいだすような形でボールを出した。ここは2段グリーンで、ピンは下の面に切られている状況。そこで畑岡は、ピン後方の斜面にボールを当てると、傾斜で下らせて1.5メートルまで寄っていった。イマジネーションあふれるプレーで、拍手を引き出す。
 
しかし今週はパットが一筋ずれる場面も多く、続くバーディパットは外れてしまう。「タッチが弱い分、芝目にもっていかれて、あの距離でも外れてしまう」。2つ伸ばしたものの、重いグリーンに最後まで手を焼き、トータル11アンダーの23位に終わった。「初日首位スタートを切っただけに、この結果は残念」と言うよりほかない。
 
一方、やはりここまでパターで苦しめられた古江は、5つ伸ばす好ラウンドで最後を締めくくった。重たいグリーンでショートすることが多かったが、この日カップに届かなかったのは「1回」。強気のパッティングを取り戻し、「いいトライができました」と安堵の表情を浮かべた。
 
3日目まで30回、32回、32回だったパット数は26回まで大きく改善。前日から『4回以上ショートしたら古江の負け』というマイク・スコット氏との“遊び”を試していたが、それも「私の勝ちですね」と誇らしげだ。
 
「ショットの調子自体はよかった。それでオーバーパーやイーブンで終わるのは悔しい。最後アンダーで終わることができてよかった」。トータル5アンダー・49位タイという結果ながら、次戦につながる最終日を過ごせた。
 
続く試合は、シンガポールで行われる「HSBC女子世界選手権」(3月2~5日)。“アジアのメジャー”とも呼ばれる大会で、難関セントーサGCが舞台になる。これに向け2人は、「去年惜しいところ(11位)までいった。今年は優勝争いができるように頑張りたい」(畑岡)、「アップダウンがあるので、距離感をしっかり合わせられたら」(古江)と意気込みを示した。(文・間宮輝憲)

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