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「14番からバーディラッシュだった」 古江彩佳、劇的イーグル締めでメジャー初制覇… エビアン選手権プレーバック

昨年は会場に“日の丸”が舞い降りた。ディフェンディングチャンピオンの古江彩佳が昨年大会を振り返る。

所属 ALBA Net編集部
笠井 あかり / Akari Kasai

配信日時:2025年7月10日 12時00分

<アムンディ・エビアン選手権 事前情報◇9日◇エビアンリゾートGC(フランス)◇6504ヤード・パー71>

フランスとスイスの国境にまたがるレマン湖を望むエビアンで、メジャー今季第4戦が10日に幕を開ける。日本勢は史上最多の12人が出場。昨年は古江彩佳が日米を通じて自身初のメジャー制覇を成し遂げた。そんな歴史的な瞬間を振り返る。

【写真】西村優菜らから歓喜のジャンパンを浴びる古江彩佳



メジャー昇格前としては小林浩美(1997年)、宮里藍(2009年、11年)が勝利。日本勢に好相性で、なでしこに所縁ある大会と言われてきた。古江は21年大会に“スポット参戦”で初出場。4位で終えて、これが同年末に米最終予選会に挑戦を後押し。いわば“はじまりの地”でもある。

4年連続4度目の出場となった昨年。予選2日間でともに「65」をマークし、2打リードの単独首位で週末へ。3日目は「70」と伸ばしあぐねたが、首位と1打差の2位で最終日を迎えた。

伸ばしあいのなか前半で2つ伸ばしたものの、後半に入ってからは失速。12番をボギーとして、6ホールを残して首位と3打差がついた。だが、ここからが古江劇場の幕開けだった。14番パー3で10メートル以上をねじ込むと、15番もロングパットを決めた。16番パー3ではショットでピンに絡め、怒とうの3連続バーディを奪った。

そして、ステファニー・キリアコウ(オーストラリア)と首位に並び、最終18番パー5を迎えた。グリーン手前には小川が流れるなか、古江はファーストカットからの2打目が池を越えて2オンに成功。キリアコウは2.5メートルのバーディチャンスにつけていたが、古江が先に4メートルのイーグルパットを流し込み、勝負を決めた。

1年前の記憶を、古江は鮮明に覚えている。「14番からバーディラッシュだった。思い出がすごくあります。この1年は早かった。優勝した日を思い出しながら、練習ラウンドもしました」。コースや街には古江の写真であふれ、大会は大好きなピンク色に囲まれている。「すごくうれしいですね。ふふふ」と思わず笑みをこぼす。

「獲ることのできない優勝かなってなんとなく思っていたけれど、メジャーで優勝できて、人生は変わりました」

当時、グリーンサイドでは勝みなみ、西村優菜、西郷真央、山下美夢有らが見守り、シャンパンファイトを浴びせた。すでにホールアウトし、コースを離れていた渋野日向子も、祝福のために戻ってきた。「勝って当然の選手だったし、勝ち方も劇的だった。あれは鳥肌モノですよね。本当にたくさんの選手に勇気を与えた勝利だった」。渋野は昨年大会をこう振り返った。

米ツアーでの勝利は2022年「トラストゴルフ・スコティッシュ女子オープン」以来2度目。樋口久子、渋野、笹生優花に続く日本勢4人目となるメジャーVの快挙を達成。表彰式では君が代が流れ、空からは日の丸を掲げたパラグライダーが降下。日の丸を背中にかけてもらった古江はそれを羽織ったまま、うれしそうにトロフィーを受け取った。(文・笠井あかり)

連覇狙う古江、竹田、山下、岩井明愛・千怜、渋野ら​日本勢12名出場予定!​ メジャー「アムンディ・エビアン・チャンピオンシップ」WOWOWで連日生中継&『日本人選手専用カメラ』ライブ配信!

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