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あるモノがコースに見当たらない 畑岡奈紗は“見えない”カットラインに奮闘

畑岡奈紗は、103位からジャンプアップして決勝進出を果たした。

所属 ALBA Net編集部
笠井 あかり / Akari Kasai

配信日時:2025年6月21日 14時15分

<KPMG全米女子プロゴルフ選手権 2日目◇20日◇フィールズランチ・イースト(テキサス州)◇6604ヤード・パー72>

103位から出た畑岡奈紗は、コースであるものが見当たらなかった。「カットラインが全然分からなかった」。70位タイまでが決勝ラウンドに進めるが、初日を終えての暫定ラインは3オーバー。風がより強くなった2日目は、そのラインが落ちることは確実だったが、いまの状況がリアルタイムで分からなかった。

【写真】見比べて分かった! 渋野日向子と畑岡奈紗たちの打痕位置はこんなに違う

コースに点在するリーダーボードは手動で、10人ほどの名前が載るだけの質素なもの。カットラインの表示はなく、「だいたい6くらいかな、みたいに」と自らの経験をもとに予想するしかなかった。

「上だけを見てできたと思う。ガツガツ伸ばしていける感じではない。獲れるところで(バーディを)獲って、イーブンをキープすれば通れるかなと思っていたのでよかった」。2バーディ・2ボギーの「72」でプレーし、結果トータル7オーバーだった予選通過ラインはクリア。トータル5オーバーで、44位タイに順位を大幅アップした。

「とにかく無駄なボギーを打たないように」という守りと、「これだけの風なのでアゲンストでしっかり突っ込んでチャンスにつけられるか」という攻めのメリハリを意識した。秒速8メートルにも及ぶ風が吹き続け、想像をはるかに上回るシチュエーションに陥ることもあった。それでもマネジメントに頭をフル回転させて、しっかりと耐えた。

課題にしていたパッティングについては、「だいぶストレスが省けてきた」と、先週末の気づきによって好感触をキープ。「逆にショットがもう少しというところがあるけれど徐々に良くなってきている」と状態も上向いている。

「2つくらい伸ばしたいなっていう気持ちでやっていた。まずは変なボギーを打たないように、と意識していた。攻めすぎることはなかったけれどよかった」。あすは首位のスコア“-6”だけを見て、その背中を追いかけていく。(文・笠井あかり)

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