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伸ばせないモヤモヤを「発散できました」 古江彩佳が開幕戦で会心の2オンイーグル

古江彩佳が持ち前のショット力で魅せた。

配信日時:2023年1月21日 08時00分

<ヒルトン・グランド・バケーションズ・トーナメント・オブ・チャンピオンズ 2日目◇20日◇レイクノナG&CC(フロリダ州)◇6608ヤード・パー72>

停滞ムードを吹き飛ばす2オンイーグルで、すっきりと週末に向かえそうだ。古江彩佳が、終盤の15番パー5で大きな見せ場を作った。

初日は1アンダーの9位タイ。だがスタートして間もなくの2番パー5で幸先よくバーディを奪い、ここから追撃といきたかった。しかしその後はパー行進が続き、さらに12番パー4ではスコアを1つ落とした。「2メートル弱につけたのに決められない、という場面もあって悔しかった」。なかなか乗り切れない。そんなムードのなか、最後のパー5に入った。

この日の15番はティボックスが前に出され、440ヤードに設定されたチャンスホール。ティショットをフェアウェイに置くと、これが残り213ヤードと3番ウッドでちょうどの距離になったため、果敢にピンを狙った。さらに「少しでも左右に飛ぶと、落ちてしまうグリーンでまっすぐドンピシャに行ってくれた」と2打目が会心の一打に。2メートルにつけ、しっかりとショットで奪うイーグルになった。「これで発散できましたね」。モヤモヤも吹き飛ばしニコリだ。

状態は悪くない。フェアウェイヒットは、4つあるパー3を除く14ホール中13回を記録。パーオン数も18ホール中16と、今季初戦ながらショットへの手応えは十分といえる。「うまくリズムがつかめている。距離感を合わせるショットがうまく打てていますね」と、本人もそれは自覚する。

米ツアーメンバー1人と、セレブ(アマチュア)2人で回る方式の大会で、初日に歴代最多7度のサイ・ヤング賞(年間最優秀投手賞)受賞を果たした“ロケット”ことロジャー・クレメンス氏ら、元メジャーリーガーとプレー。そしてこの日も、かつてオールスターに5度選出されたジョー・カーター氏との同組と、2日続けて野球選手とのラウンドになった。「すごく優しくて、いろいろ話しかけてくれました」。米国のスターが作ってくれた和やかなムードも、その小さな背中を押してくれた。

首位のブルック・ヘンダーソン(カナダ)とは8打差の、トータル3アンダー・9位タイでムービングデーに入る。課題は「なかなかうまくいかない」と話すショートゲーム。前日もその感覚に首を捻っていたが、きっちりと修正したいところ。ただルーキーイヤーだった昨季は6個だったイーグルを、いきなり開幕戦で奪えたことで気分は上がる。勢いに乗り、優勝圏内で最終日に向かう活躍を期待したい。(文・間宮輝憲)

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